日豪首脳会談 次なる50年「準同盟国」として連携強化

2026/05/05
更新: 2026/05/05

令和8年(2026年)5月4日、高市総理大臣はオーストラリアの首都キャンベラを訪問し、アンソニー・アルバニージー首相と少人数会合および拡大会合による首脳会談を行った。

日豪首脳会談(少人数会合)を行う高市総理とアルバニージ首相(出典:首相官邸ウェブサイト)

本年は、両国の友好関係の基盤であり、豪州では「NARA条約」として知られる「日豪友好協力基本条約」の署名から50周年の歴史的節目にあたる。会談後には署名式と共同記者発表が行われ、高市総理は日豪両国が「準同盟国」とも言える関係を築いていると述べ、同志国連携のフロントランナーとして更なる協力を深める姿勢を示した。

日豪首脳会談(拡大会合)の様子(出典:首相官邸ウェブサイト)

経済安全保障とエネルギー分野での協力強化

両首脳は、日豪の経済安全保障における協力が一層具体化・緊密化していることを確認し、「経済安全保障協力に関する日豪共同宣言」に署名した。

署名を行う日豪首脳(出典:首相官邸ウェブサイト)

さらに、この宣言のもと「重要鉱物」および「エネルギー安全保障」に関する2つの共同声明を発出した。 アルバニージー首相は、中東の紛争などの世界的ショックに対する脆弱性を低減させ、地域経済の強靱性を支える合意であると強調した。高市総理は、ホルムズ海峡の実質的な封鎖がインド太平洋地域に甚大な影響をもたらしている状況に触れ、日豪で緊密に意思疎通を図り対応していくことを確認した。また、高市総理が先月発表した「パワー・アジア(アジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップ)」のもと、双方向の安定的なエネルギー供給確保や重要鉱物のサプライチェーン強靱化を推進する方針を示した。

署名式(出典:首相官邸ウェブサイト)

防衛・安全保障協力の更なる深化

安全保障協力は強固な日豪関係の基盤と位置付けられている。今回の会談では、日本の「もがみ」型護衛艦(オーストラリア海軍への初期3隻導入)の契約締結を歓迎し、本件を着実に進めることが確認された。これは50周年を象徴する画期的な協力とされている。 また、自衛隊とオーストラリア国防軍の協力を質・量ともに拡大し、豪州の地理的特性を活かして防衛協力を一層強化することで一致した。これに伴い「強化された防衛・安全保障協力に関する首脳声明」が発出されたほか、サイバーおよび重要技術分野での協力を目的とした「戦略的サイバーパートナーシップ」も立ち上げられた。 両首脳は、経済安全保障を含む包括的な安全保障協力を次回の首脳訪問までにさらに高みへと引き上げ、制度化するための具体的な方策を模索するよう、関係閣僚に指示することでも一致した。

日豪首脳共同記者発表の様子(出典:首相官邸ウェブサイト)

「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」と国際情勢への対応

高市総理は、先日ベトナムで発表した進化したFOIPのビジョン実現に向け、特別な戦略的パートナーであるオーストラリアと連携して地域を先導していく意欲を示した。会談では、中国、東南アジア、太平洋島嶼国、北朝鮮(核・ミサイル問題や拉致問題)、そしてイランをはじめとする中東情勢など、広範な戦略的議論が交わされた。 両国は、厳しい国際情勢のなかで共通の同盟国である米国との協力関係は不可欠であるとし、日米豪印(クアッド)や日米豪の枠組みを一層強化していく方針である。

日豪首脳共同記者発表の様子(出典:首相官邸ウェブサイト)

人的交流と次なる50年への展望

両国間の往来者数は昨年過去最高を記録しており、今後も観光を含む人的交流を活性化させる。また、ビジネス界や政府のリーダーを結集し、今後の協力の方向性を形作る「日豪リーダーシップ対話」の立ち上げが発表された。

日豪首脳共同記者発表の様子(出典:首相官邸ウェブサイト)

首脳間の個人的な親交を深めるエピソードとして、高市総理は自身の新婚旅行でオーストラリアのグレートバリアリーフを訪れたことに触れ、昨年結婚したアルバニージー首相夫妻を自身の故郷である奈良へ招待したいと語った。 高市総理は共同記者発表の結びにおいて、日豪の次なる50年の歩みが過去50年よりもさらに力強く推進力のあるものになるとの確信を示し、「同志国連携の更なる地平を切り開いていく」と力強く語った。

大紀元日本の速報記者。東京を拠点に活動。主に社会面を担当。その他、政治・経済等幅広く執筆。