茂木外相 イランとの「個別交渉」を否定  緊迫するホルムズ海峡 日米と国際社会の動向

2026/03/22
更新: 2026/03/22

茂木敏充外相は22日、フジテレビの報道番組に出演し、イランに対して日本船舶のホルムズ海峡通過を個別に働きかける可能性について「いまのところそこまで考えていない」と述べ、日本だけが単独で特例措置を求める考えを否定した。ブルームバーグが報じた。

現在、世界のエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡では、日本関連船舶45隻が足止めされている。茂木外相はこれらの船舶の安全について「政府としてもしっかり責任を持ちたい」と強調する一方「みんな通れる状態を作ることが極めて重要だ」と指摘。日本船に限定した特別扱いではなく、航行の自由を広く確保する環境整備を重視する姿勢を示した。また、仮に停戦状態となり機雷が障害となっている場合には、日本の機雷掃海技術を活かした自衛隊の派遣を検討する可能性にも言及した。

茂木外相が単独交渉を否定した背景には、イラン側の揺さぶりがある。イランのアラグチ外相は20日のインタビューで、日本側との協議を経て日本関連船舶の海峡通過を認める用意があると明らかにし、既に協議に入ったと明言していた。しかし、茂木外相は電話会談において日本船舶に対する特別な扱いの有無は確認していないと説明しており、両者の認識には食い違いが見られる。原油輸入の9割超を中東に依存する日本にとって海峡通過は死活問題であるが、イランの提案は日本に「日米同盟」か「エネルギー確保」かの究極の選択を迫る外交カードであるとの見方が広がっている。アラグチ外相は停戦を受け入れず、アラグチ外相は停戦を受け入れず、完全で包括的で永続的な終戦を要求する強硬姿勢を崩していない。

一方、米国はイランへの圧力を一段と強めている。トランプ米大統領は21日、自身のSNSを通じ、イランが48時間以内にホルムズ海峡を完全に開放しなければ、イランの各種発電所を最大のものから順に攻撃すると強く警告した。さらに米国は、同海峡およびペルシャ湾での安全な航行を確保するため国際的な有志連合の形成を進めており、これまでに22か国が協力の誓約に署名している。

日本は19日に日米首脳会談を実施し、高市早苗首相がトランプ大統領に対し、海峡航行の安全貢献について日本が法的にできることとできないことを説明した。茂木外相によれば、日本が新たな負担や具体的な合意を約束した事実はないものの、日本はG7などの西側諸国と連携しながら事態の早期沈静化に向けた外交努力を続けている。

ホルムズ海峡の封鎖状態は、サウジアラビアなどの湾岸諸国にとっても航行の自由を脅かす死活問題だ。茂木外相は湾岸諸国の首相や外相とも連日電話協議を重ねており、各国が「事態の早期沈静化が必要だ」との認識を共有していることを確認している。日本政府はサウジアラビア、UAE、カタールなど周辺国からチャーター機等を用いた邦人退避を積極的に進めつつ、イランを含む当事国への働きかけを継続している。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます