令和8年3月19日(現地時間)、高市総理大臣とトランプ米大統領による日米首脳会談が米国ワシントンD.C.で行われ、その成果に関する記者会見を高市総理が行った。記録の全文は以下の通りである。

【記者の質問】 NHKの記者から、会談の全体的な内容と成果、イラン情勢を冒頭で切り出した理由とトランプ大統領の反応について質問があった。さらに、トランプ大統領が言及していたホルムズ海峡への艦船派遣に関する直接の要求の有無とその回答、今後の訪中を控える大統領との中国をめぐる議論の内容、安全保障分野での防衛費増額要求の有無、そして日米合意に基づく対米投資第二弾の進展について説明を求めた。
【高市総理の回答】 イラン情勢については、事態の早期沈静化の必要性を含む日本の考えをしっかりと伝えた。ホルムズ海峡における航行の安全やエネルギーの安定供給を含め、中東地域の平和と安定の実現に向けて日米で緊密に意思疎通を続けることを確認した。特にエネルギーの安定供給に関しては、日本やアジアでの原油調達を念頭に、米国産エネルギーの生産拡大に日米共同で取り組むことで一致した。さらに、調達先の多様化を図るため、米国から調達した原油を日本で備蓄する共同事業の実現を大統領に提案した。

経済面では、重要鉱物に関して具体的なプロジェクト協力や、南鳥島周辺のレアアース泥を含む海洋鉱物資源開発に関する協力など、3つの文書を取りまとめた。エネルギー分野では、小型モジュール炉(SMR)の建設を含む「戦略的投資イニシアティブ」の第二陣プロジェクトを発表し、増大する電力需要や中東情勢を踏まえてこれが非常に重要であるとの認識を示した。

中国や北朝鮮をめぐる諸課題についても議論し、緊密な連携を確認した。北朝鮮の拉致問題については、即時解決に向けてトランプ大統領から全面的な支持を得た。また、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を共に推進していくことを確認した。安全保障分野では、日米同盟の抑止力・対処力強化のため、ミサイルの共同開発・共同生産を含む幅広い安全保障協力を進めることで一致した。激動する国際情勢の中で日本の国益を最大化するには強固な日米同盟が不可欠であり、経済、経済安全保障、安全保障など幅広い分野で同盟の質を高める協力を確認できた。

【記者の質問】 時事通信の記者から、拉致問題におけるトランプ大統領からの全面的な協力に関連して、北朝鮮への直接の働き掛けなど、今後の具体的なアプローチについてどのようなやり取りがあったか質問があった。
【高市総理の回答】 外交上の詳細なやり取りは控えるとしつつも、総理自身が金正恩(キム・ジョンウン)氏と直接会うという強い決意を伝えたと述べた。そのプロセスについて話し合い、米国から様々な協力を得られることになったと説明した。

【記者の追加質問】 NHKの記者から、ホルムズ海峡への艦船派遣に関する回答について再度確認の質問があった。
【高市総理の回答】 機微なやり取りであったが、ホルムズ海峡の安全確保が非常に重要であるとの認識を共有したと答えた。その上で、日本の法律の範囲内で「できること」と「できないこと」があるため、これについて詳細かつ明確に説明したと述べた。


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