トランプ大統領は記者会見で、戦争終結の兆しを示唆するとともに、ホルムズ海峡でタンカーの護衛を検討していると表明した。さらに、一部の石油制裁の免除を発表し、ベネズエラが新たに1億バレルの原油を増産することを明らかにした。
これら一連のニュースを受け、高騰していた国際原油価格は大幅に下落。米国株は下げから反発、アジア株式市場も持ち直した。トランプ氏また、もしイランが海峡の輸送遮断を強行すれば、米国は「20倍の規模」で報復すると警告した。
トランプ氏は3月9日、対イラン軍事行動が短期間で終結する可能性を示す前向きな姿勢を示すとともに、一部の国に対する石油禁輸制裁の緩和を検討していると述べた。
また、「我々はエネルギーと石油が世界に安定的に供給されるよう尽力している。テロ政権が世界を人質に取り、世界の石油供給を止めようとすることは断じて許さない。もしイランがそのような行動を取れば、現在よりもはるかに大きな打撃を受けることになる」と語った。
ホワイトハウスはまた、米海軍に対しホルムズ海峡を通過するタンカーの護衛を指示し、世界の石油輸送の要衝の安全確保に乗り出した。トランプ氏も自身のSNSで、イランがホルムズ海峡の石油輸送を遮断すれば、アメリカはこれまでの「20倍の強力な打撃」を与えると警告した。
原油市場では、ブレント原油が一時1バレル119.50ドルまで上昇したが、停戦への期待が高まるにつれ大きく下落し、終値は98.96ドルとなった。時間外取引ではさらに下落し、90ドルを下回った。ニューヨーク原油先物は85ドルで取引を終えた。
株式市場もV字回復の動きを見せた。アメリカ株の主要3指数は取引序盤の下げから反発し、S&P500とダウ平均は上昇して取引を終えた。ハイテク株中心のナスダック指数は1.38%上昇した。米国10年債利回りは一時4.20%を突破したが、原油価格の下落でインフレ圧力への懸念が和らぎ、最終的に4.10%まで低下した。
国泰投信指数商品部のマネージャー游日傑氏は「中東情勢は依然として駆け引きの段階にある。過去の戦争の推移を見ると、状況がやや緩和してから3~4か月ほどで原油価格は下落する傾向がある。中長期的には、(原油価格は)70~80ドル程度の水準が妥当と考えている」と述べた。
トランプ氏の一連の動きは、エネルギー価格を抑制し、インフレの急激な上昇を防ぐ米政府の意図を反映しているとみられる。今後1週間の動向が最大の焦点となるだろう。
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