メローニ首相が語った「がんばる」の精神 日伊首脳が限界を超え「歴史の主役」へ復帰誓う

2026/01/16
更新: 2026/01/16

2026年1月16日、イタリアのジョルジャ・メローニ首相が来日し、高市早苗内閣総理大臣との間で日伊首脳会談および共同記者発表が行われた。日伊外交関係樹立160周年という記念すべき年に実現したこの会談において、両首脳は二国間関係を「特別戦略的パートナーシップ」へと格上げし、安全保障から経済、科学技術に至るまで幅広い分野で協力を深化させることで一致した。

2026年1月16日、高市首相は首相官邸でメローニ伊首相を出迎えた(出典:首相官邸ウェブサイト)

共同記者発表において、両首脳は公的な立場を超えた個人的な信頼関係を強調していた。高市首相はメローニ首相を「ジョルジャ」と呼び、特に彼女が日本で誕生日を迎えたことについて「日本国民として大変喜ばしい」と歓迎の意を表した。これに対し、メローニ首相も高市首相を「サナエ」と呼び、二人の間には出会って間もないながらも「特別な共鳴」が即座に生まれ、個人的な友情へと急速に発展していると述べた。

高市首相とメローニ伊首相(出典:首相官邸ウェブサイト)

メローニ首相は会見で、「イタリアと日本が一緒になれば変化を起こすことができる。なぜなら、私たちは友好的な国家であり、古代文明から力を得た価値観を共有しているからだ。なぜなら、自由で公正かつ開かれた国際秩序を守ることが平和と繁栄への道であると信じているからだ。このような前提に基づき日伊関係を次のレベルに引き上げたい」と力強く語った。

高市首相とメローニ伊首相(出典:首相官邸ウェブサイト)

関係格上げと160周年の意義

メローニ首相の訪日は政権発足後3年間で3回目であり、高市政権発足後、欧州のリーダーとして初の来日となった。両首脳は、1866年の外交関係樹立から160年にわたる両国の深い歴史を振り返るとともに、この絆を基盤として、共通の価値観に基づく新たな協力の段階へ進むことを確認した。メローニ首相は、日本とイタリアがAIのガバナンス、移民問題、アフリカとの関係といった地球規模の課題に対して、共通の基本的なアプローチを共有していることを強調した。

日伊首脳会談(出典:首相官邸ウェブサイト)

安全保障・防衛協力の加速

安全保障分野では、目覚ましい進展が見られた。日伊物品役務相互提供協定(ACSA)が2025年9月に発効したことを受け、自衛隊とイタリア軍の共同訓練や艦艇の寄港が促進されている。

特に注目されるのは、日本、イタリア、英国の3カ国による次期戦闘機の共同開発(GCAP:グローバル戦闘航空プログラム)である。これは単なる防衛戦略にとどまらず、産業および技術力の強化を目指す「産業協力戦略」としての側面も持ち、ユーロ大西洋とインド太平洋の安全保障を同時に強化するものと位置付けられた。

経済安全保障と科学技術

経済安全保障の文脈では、半導体を含む重要物資のサプライチェーン強靱化に向けて協力することが合意された。特に、重要鉱物などの戦略的技術の保護について、G7の枠組みを含めた連携を一層強化する認識で一致した。

科学技術分野における具体的な成果は以下の通りである。

  • 宇宙分野の協力: 新たに「宇宙協議」を立ち上げ、国際宇宙ステーション(ISS)におけるミッションや、地球観測、防災分野での衛星利用、さらには海洋底探査などの具体的な協力推進を目指す。
  • エネルギー協力: 昨年署名された覚書に基づき、液化天然ガス(LNG)の融通を含むエネルギー安全保障での連携を継続する。
  • 産業・技術: ロボティクス、エマージング・テクノロジー(新興技術)、ライフサイエンス、クリーンエネルギーなど、高付加価値分野での相互投資と相乗効果の拡大を図る。

地球規模の課題と「がんばる」精神

両首脳は、ウクライナにおける公正かつ永続的な平和の実現、中東の和平プロセス、そしてインド太平洋地域の安定に向けたコミットメントを再確認した。また、アフリカ支援において、イタリアの「マッテイ・プラン」と日本の「TICAD(アフリカ開発会議)」という類似した戦略的アプローチを互いに強化し合うことで一致した。

メローニ首相は、会見の締めくくりに際し、自身と高市首相がそれぞれの国で初の女性首相であることを踏まえ、その大きな責任に言及した。その際、日本文化にある「がんばる」という言葉を引用し、「がんばる」とは「単に最善を尽くすだけでなく、自らの限界を超えてそれ以上の努力を続けること」であると自身の理解を示し、偉大な歴史を受け継ぎ、再び偉大な歴史の主人公となることができる偉大な両国民は、がんばることで国のために善行をなす正しいアプローチにつながると述べ、今回の訪日の機会と友情を得られたことに感謝の意を示した。

エポックタイムズの速報記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。