トランプ氏 イラン亡命王太子への支持に疑問

2026/01/16
更新: 2026/01/16

トランプ米大統領は1月14日、イランの亡命王太子が同国でどの程度の支持を得ているのかについて疑問を示した。

レザ・パフラヴィー氏は、1979年のイスラム革命で失脚し、初代最高指導者の誕生につながったモハンマド・レザー・パフラヴィー元国王の長男だ。同氏は2025年12月以降、イラン国内で続く抗議運動において、国外からデモ参加者を鼓舞するなど、目立った存在となっている。

ただ、トランプ大統領はロイター通信のインタビューで、現体制が崩壊した場合にイラン国民が亡命王族を指導者として受け入れるかどうかについて、不透明との認識を示した。

トランプ大統領は、父の政権崩壊前にイランを離れ、数十年にわたり米国に居住してきたパフラヴィー氏について、「とても感じの良い人物のようだが、自国でどのように受け入れられるのかは分からない」と述べた。また「我々はまだその段階に至っていない」とも指摘した。

さらにトランプ大統領は、イラン国民がパフラヴィー氏の指導力を受け入れるかどうかは不明だとした上で、仮に受け入れられるのであれば「それは私にとって問題ではない」と語った。

パフラヴィー氏は、選挙で選ばれる君主を含む立憲君主制と共和制のいずれの可能性についても言及しており、自由で民主的な手続きを通じて、将来の体制を決めるのはイラン国民だと強調し、最大の焦点はイスラム共和国からの移行を支援することにあるとしている。

また、現体制が崩壊した場合の移行期間に関する詳細な計画を公表しており、最近の全国規模の抗議運動の中でも、さらなる抗議行動を呼びかける声明を発表してきた。1月13日には、これまで同様に闘争を続けるよう促し、体制側に「日常が正常であるかのような幻想を作り出させてはならない」と訴えた。

トランプ大統領は、抗議運動の中で現在の神権体制が打倒される可能性があるとする一方で「いかなる体制も崩壊し得る」と指摘した。その上で、体制が崩れるか否かにかかわらず、「非常に興味深い時期になる」との見方を示した。

トランプ大統領は、抗議運動の発生以降、イランへの介入を繰り返し示唆してきた。今週初めには、自身の交流サイト「トゥルース・ソーシャル」に、殺害や虐待に関与した人物の名前を記録しておくよう呼びかけ「大きな代償を払うことになる」と投稿した。さらに、イラン当局とのすべての協議を中止したとした上で、抗議参加者に対し「支援が向かっている」と伝えた。

トランプ大統領はまた、米CBSのイブニング・ニュースに対し、イランが抗議参加者を処刑した場合、米国は「非常に強い行動を取る」と述べていた。

しかし1月14日、トランプ大統領は、抗議参加者の処刑は行われない見通しだとの情報を得ていると明らかにし「イランでの殺害は止まっていると聞いている。止まっており、処刑の計画もない」と述べた。

この発言が、政権とテヘランとの間でなお協議が続いていることを示唆しているのではないかと問われると、トランプ大統領は「相手側の非常に重要な人物」とのやり取りに言及したものの、詳細は明らかにしなかった。殺害は止まり、当初予定されていた多数の処刑も実施されないと伝えられているとした上で「信頼できる筋から聞いているが、本当であることを願っている」と語った。

この最新情報が、米国が軍事行動を選択肢から外したことを意味するのかと問われると、トランプ大統領は、米国は「状況の推移を見守る」と述べるにとどめた。

処刑が行われないとのトランプ大統領の主張は、イランのアッバス・アラグチ外相の発言とも一致している。アラグチ外相は1月14日、処刑の計画は「存在しない」と述べ、米Foxニュースのインタビューでも、絞首刑は論外だとの認識を示した。さらに、こうした情報はトランプ大統領を刺激し、深刻な結果を招きかねない問題に引きずり込むための「偽情報キャンペーンの一部」だと指摘した。

イランでは死刑が頻繁に執行されており、米国拠点の人権団体「人権活動家ニュース・エージェンシー(HRANA)」によると、2025年には2063人が処刑された。

HRANAは、今回の抗議運動による死者数はすでに数千人規模に達していると報告している。1月14日時点で、確認された死者は計2615人で、このうち抗議参加者が2435人、18歳未満の子ども13人の死亡が確認されたとしている。抗議に参加していない一般市民14人も含まれ、治安部隊や政府支持者側でも153人が死亡した。さらに882人の死亡については調査中だという。

HRANAの統計によれば、今回の抗議運動は、イスラム共和国成立以降で最も死者数が多いものとなっている。これを上回る死者数を示す報告もあるが、エポック・タイムズは、これらの数字を独自に確認できていない。

本報告にはロイター通信、AP通信、ジョセフ・ロード記者が寄与した。