年末を迎えた中国で、各地の都市が相次いで年越しイベントの中止を発表している。
広州市、鄭州、西安、合肥、蘇州市など複数の主要都市で、カウントダウン行事や音楽イベント、大規模な集客企画が行われないことが明らかになった。
多くの自治体は具体的な理由を示しておらず、ネット上では不安や憶測が広がっている。
広州市当局は、12月31日の夜、市中心部の北京路、東山口、広州塔、花城広場、珠江沿岸などで、年越しのカウントダウンや大型イベントは実施しないと通知した。警備上の理由などについては説明されていない。
河南省鄭州市でも、金融街や大型商業エリアで公式な年越しイベントを行わないと発表された。安徽省合肥市や宿州市では、音楽イベントや関連行事が「不可抗力」を理由に中止された。江蘇省蘇州市の大型商業施設も、年越し当日の延長営業やカウントダウン企画を見送るとしている。
こうした動きに対し、中国のネット上では「なぜこれほど多くの都市が同時に中止するのか」「消費を活性化させると言っていたのではないか」と疑問の声が相次いだ。
一方で、「大勢が集まる場を避けたいのではないか」「治安や社会不安を警戒しているのでは」といった見方も出ている。
近年、中国では経済の減速や失業問題への不満が広がり、当局は大規模な集会や突発的なトラブルに神経を尖らせてきた。年越しイベントの中止について公式な説明はないものの、こうした社会状況を背景にした判断ではないかと受け止める人も少なくない。
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