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中国 ――沈黙を拒んだ一人の公務員が見た「中国の現実」

中国の公務員が共産党脱退 自宅周辺での監視を告発

2025/10/10
更新: 2025/10/10

10月2日深夜、湖南省冷水江市の陳情局職員、樊喜華(はん・きか)さんが、中国共産党から「党籍および公職の同時剥奪」という重い処分を受け、大紀元の脱党サイトを通じて「共産党からの決別」を宣言した。

樊さんによると、当局からの処分通知には次のように記されていた。
「陳情者を助け、陳情文書を何度も代筆・修正し、一部市民に繰り返し上訴を促した。職務上の立場を利用して陳情者を支援し、党のイメージと公信力を著しく損なった」

樊さんはこの「罪状」を否定せず、静かに次のように記した。
「罪名は自分にぴったりだ。庶民を助けたことで罪に問われるなら、本望だ」

脱党声明の末尾には「後記」と題された文章が添えられ、自宅周辺での監視の実態が生々しく語られている。
「宅配便が勝手に持ち去られ、私服警察がごみ箱をあさり、金属探知機を持った人物が廊下を調べていた。ネット回線は切断され、注文していない出前まで届いた」

そして文の最後には、樊さん自身の意思が強く示されている。
「私は絶対に自殺しない。飛び降りない。毒も飲まない。もし私が消えたら、それは『事故』ではない」

この異例の「不自殺宣言」は、華人のSNS上で瞬く間に拡散され、「これが今の中国の現実だ」との批判や、樊さんの安否を懸念する声が相次いだ。

現在、樊さんの所在は確認されていない。

 

中国共産党からの脱退を支持するパレードに参加する法輪功学習者たち、2025年9月7日、米ニューヨーク・ブルックリン。(撮影=戴兵/大紀元)


ついに内部告発 陳情局の職員が「地元役人の汚職」をネットに暴露=中国 陝西

中国において、民衆による陳情は合法的な権利である。しかし実際に、そうした陳情が社会の浄化に役立っているかと言えば、全くそうではない。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!