中国 発言は秒で検閲、年金は死者に支給しても「気づかなかった」?

死者や服役者にも年金支給 中国7省で不正発覚 総額16億円超

2025/10/06
更新: 2025/10/06

国民の老後を支えるはずの年金制度が、中国で再び信頼を失いつつある。昨年度の監査では、北京や江蘇省、河南省など少なくとも7つの省や市で、死亡者や服役者にまで年金が支払われていたことが判明。不正支給の総額は8千万元(約16億円)を超えた。

当局は「データ更新の遅れ」や「情報共有の不足」が原因と説明する。しかし、銀行口座の入出金を即座に把握し、ネット上の言論を秒単位で監視できる中国政府が、年金の確認だけは「困難」とする姿勢に、国民の疑念は深まっている。

SNS上では「結局は役人の懐に入ったのではないか」といった批判が相次ぎ、専門家も「今回の不正は氷山の一角にすぎない」と指摘する。

制度への信頼が揺らぐなか、若者の間では「将来、自分たちは年金を受け取れないのでは」との不安が広がっている。笑う役人と泣く若者、その対比が静かに共産党国家の未来を映し出している。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!