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頼総統が東京大の研究会と面会 「非レッド・サプライチェーン」構築呼びかけ

2025/09/03
更新: 2025/09/03

台湾の頼清徳(らいせいとく)総統は9月2日午後、東京大学の「両岸関係研究グループ」の訪問団と会談を行い、同訪問団が長年にわたり台湾海峡の情勢およびインド太平洋地域の平和と安定に注目してきたことに謝意を示した。

挨拶において頼総統は、東京大学の松田康博教授をはじめ日本の学界関係者を再び総統府に迎えられたことに喜びを表し、頼総統は「交流を通じて台日間の協力と友情を一層深化させていきたい」との期待を示した。

台湾の頼清徳総統は2日午後、東京大学の「両岸関係研究グループ訪問団」と会談を行った(中華民国総統府提供)

さらに頼総統は、日台関係は極めて緊密であると述べ、日本政府が国際社会の場において台湾海峡の平和の重要性を繰り返し強調してきたこと、また石破茂首相が台湾で発生した台風および豪雨災害に際し見舞いと支持を寄せたことに感謝の意を示した。

その上で、訪問団との意見交換を通じ、日台間の友情と協力をさらに強化していきたいと述べた。

台湾の頼清徳総統は2日午後、東京大学の「両岸関係研究グループ訪問団」と会談を行った(中華民国総統府提供)

これに対し松田教授は、頼総統が多忙の中で会談に応じたことに謝意を表し、訪問団のメンバーは長年にわたり台湾の政治・経済・両岸関係を注視してきたと語った。

また、今後も日台に関わる諸課題について交流を重ねていくことを期待していると述べた。

訪問団は1日、林佳竜外交部長とも会談した。林部長は、中国共産党政権による権威主義的圧力を念頭に、日台が半導体やAI、新エネルギーといった重要分野で協力を拡大し、安全かつ安定した「非レッドサプライチェーン」(中共に依存しない供給網)の構築を共に進めることへの期待を示した。

なお、訪問団には日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所の佐藤幸人上席主任調査研究員や神奈川大学の川上桃子教授、学習院大学の江藤名保子教授、拓殖大学の門間理良教授、東京大学特任研究員の陳思樺氏および黄偉修氏らが参加しました。

台湾の頼清徳総統は2日午後、東京大学の「両岸関係研究グループ訪問団」と会談を行った(中華民国総統府提供)
鍾元