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中国 他愛のないユーモアも規制対象に

シャレで「最高裁」とかけた理髪店 開業翌日に看板撤去命令=中国

2025/08/22
更新: 2025/08/22

中国でまたしても珍事件。

新規開店した理髪店が、シャレで最高裁判所(中国語:最高法院)と同じ読みをもじり「最高髮院」と名乗ったところ、開業わずか1日で当局から看板撤去を命じられた。撤去命令の理由はやはり「店名」にあった。

問題となったのは、8月14日に開業した理髪店(中国貴州省遵義市)。看板には大きく「最高髮院」と掲げられ、その下には「處理人民的頭等大事(国民にとって最も重要な大事を処理する)」との宣伝文句が添えられていた。「頭等大事」は本来「最も重要なこと」を意味する中国語だが、ここでは「頭(あたま)」とかけて「人民の頭の大事=髪の問題を扱う」という洒落になっていた。

こうしたユーモアある看板の映像がSNSで拡散され、「センスあるなぁ」「面白い名前だ」「ぜひ(最高裁の)院長に髪を切ってもらいたいものだ」などのコメントが相次ぎ、一躍話題となった。

しかし、店名が最高裁を想起させることが問題視され、地元の市場監督管理局が「不適切」と判断。翌15日には局長が自ら理髪店に赴き、名称変更と看板撤去を命じた。店主もその後の動画で「すでに看板を外した。新しい名前を考えたい」と悔しげに語った。

この「事件」は中国メディアも取り上げ、「問題の看板はすでに撤去された」と報じている。

看板撤去に市民の間では「ユーモアがない」「ちょっとした遊び心すら取り締まるのか」と不満の声が広がっている。

一見無害な言葉遊びが敏感に摘発される現実は、言論や表現の自由が極端に制限される中国社会の縮図でもある。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!