7月27日夕方、またしてもロケットの「置き土産」が人々の頭上に降ってきた。中国湖南省益陽(えきよう)市の茈湖口(しここう)鎮で、白く焼け焦げた複数の金属片が空から落ちてきて、爆音とともに地面が揺れ、住民は驚きと恐怖に包まれた。
SNSには「まるで映画のワンシーン」「車より大きかった」「怖すぎる!」といった投稿が相次ぎ、このニュースは、中国の検索サイトでも急上昇ワードとなった。
現地政府によると、落下したのはロケット打ち上げ後に分離された「衛星の部品」で、当初は洞庭湖に落ちる予定だったものが、わずかに軌道がずれて岸辺に着地したという。
幸いけが人はなかったが、住民からは「当たらなかったのが奇跡」「次は誰の家に落ちるのか」と、不安の声が絶えなかった。
(空から落下した金属片。2025年7月27日、中国湖南省益陽市茈湖口鎮の村)
中国の宇宙開発は「国の威信をかけた壮大な事業」とされるが、その「落とし物」が市民の頭上や生活圏に降ってくるのは、もはや日常茶飯事になった。
SNSには「またかよ」「安全対策が『外に出ろ』とは驚いた」と皮肉と怒りが渦巻き、空を見上げるたびに、何が落ちてくるかわからない──そんな国家主導の「空からのサプライズ」に、国民の不信感は募るばかりだ。

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