日本でも連日の猛暑が話題となる中、お隣の中国でも記録的な高温が続き、暑さへの対応が各地で課題となった。
山東省煙台市の大学で、エアコンのない寮にいた学生が熱中症で倒れ、救急搬送される事態が発生した。室内の気温は連日40度を超え、学生たちはわずかな扇風機の熱風と水浴びだけで耐えていたという。
中国のSNSには「夜中の2時まで寝つけず、朝6時には熱さで目が覚める」といった投稿が相次ぎ、学生たちの過酷な生活が次々と明らかになった。「なぜ留学生用の寮には冷房があるのに一般学生にはないのか」「学生の命をなんだと思っているのか」といった不満の声も噴出した。
この問題は煙台市に限らず、東北地方の複数の大学でもエアコンなしの寮生活が続いていた。学生が廊下や屋外で寝る様子や洗面台で体を冷やす姿がSNSで拡散され、関連トピックスはSNSのトレンド入りした。ホテルに避難する学生もいたが、満室状態が続き、大学の対応の遅れに批判が高まった。
中国気象当局によると、7月4日時点で35度以上の高温が200万平方キロメートルに広がり、陝西、山西、河南の一部地域では39度を超えた。

(熱により破裂した河南省の道路、2025年7月4日)
各地でも熱中症による救急搬送が相次いでおり、「灼熱地獄」は、今や命を脅かす新たな社会問題となった。


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