1日、トランプ米大統領は、実業家イーロン・マスク氏の強制送還を「検討してみなければならない」と述べ、トランプ氏肝いりの大型減税関連法案をめぐる新たな緊張を生み、ホワイトハウスで記者団の質問に答えた。
多額の政府補助金を受け取っているマスク氏が率いる企業を対象に、調査を始める可能性も示唆した。
またトランプ氏は1日、X(旧Twitter)で「人類史上かつてない額の補助金を得てきた。補助金がなければおそらく店をたたみ、彼は南アフリカに帰らなければならなくなるだろう」と投稿した。マスク氏の出身国は、南アフリカである。
トランプ氏の看板政策を盛り込んだ歳出法案「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル」について、トランプ氏とマスク氏が激しく対立していた中、マスク氏は先月11日に「トランプ大統領についての投稿を後悔している」「行き過ぎた」と投稿したことで、非難合戦は一時収束したように見えた。
しかし、マスク氏は28日、Xへの投稿で「法案は、アメリカの数百万の雇用を破壊し、国に甚大な損害を与える」「完全に正気ではなく、破滅的だ」と強く批判。トランプ氏とマスク氏の対立が再び表面化する可能性が出た。
また、マスク氏は、第三の政党「アメリカ党」を設立する考えも示した。
「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル」法案は5月下旬に下院を通過、1日に僅差で可決した。法案は修正されているため、今後再び下院で採決される見通しだ。
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