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経産省「大川原化工機」冤罪事件で規制の不明確さ認め反省表明 省令改正を検討

2025/06/21
更新: 2025/06/21

横浜市の機械製造会社「大川原化工機」の社長ら3名が2020年、外為法違反容疑で逮捕・起訴された冤罪事件をめぐり、経済産業省が「規制の内容が不明確であり、反省すべき点がある」として、省令の改正を検討する意向を明らかにした。これは、事件の違法捜査を認定した判決が確定したことを受けての対応である。

事件は、同社が生物兵器に転用可能とされる噴霧乾燥機を経産省の許可なく中国に輸出したとして、警視庁公安部が2020年3月に社長らを逮捕したことに端を発する。しかし、起訴直前の2021年7月に検察が公訴を取り消し、無実が明らかとなった。

その後、社長らは東京都と国を相手取り損害賠償を求めて提訴。東京高裁は2025年5月、警視庁と東京地検の捜査が違法だったと認定し、国と都に約1億6600万円の賠償を命じた。国と都は上告を断念し、判決が確定した。

この判決では、経産省が定めた輸出規制省令の文言があいまいで、「病原菌」などの用語が法令上明確に定義されておらず、警察が独自解釈を行ったことが違法捜査の一因とされた。経産省はこれを重く受け止め、18日に幹部が大川原化工機を訪問し、社長と面会。「省令の内容が明確でなく、反省すべき点が存在する。省令改正を進める責任がある」と伝えた。

今後、経産省は国際基準に合わせた省令改正を進める方針であるとし、「大臣の指示があり、省令改正を含めて検討を進めていく」としている。

NHKニュース、毎日新聞など複数のメディアが報じた。

大紀元日本の速報記者。東京を拠点に活動。主に社会面を担当。その他、政治・経済等幅広く執筆。