「養豚場」と揶揄される動物園が中国に複数ある。
「なぜ養豚場か」って、それは飼われている動物たちの尋常な体形を見れば、一瞬で納得できるだろう。
エポックタイムズ・ジャパンでは、以前にも「肥満動物園」として名高い「攀枝花(はんしか)動物園 四川省攀枝花市」の太った動物たちを取り上げたことがあるが、今回は同じ省内にある別の「肥満動物園」が最近、話題となっているため、ご紹介しよう。
(過去記事、「攀枝花動物園」)
「成都動物園」
ヒョウのお腹が地面に「落ちている」ーー!
最近、中国SNSで肥満動物たちが再度話題になっている。
きっかけは「成都動物園(四川省成都市)」を訪れた市民によるSNS投稿だ。
そこには明らかに栄養過剰にして体重超過の動物たちの姿があった。なかでも特に際立つのは、太りすぎてお腹が地面に「落ちている」ヒョウだ、少し歩いただけでゼーゼーと息切れしている、あれではとてもじゃないが獲物を狩れるはずがない。
本来、ヒョウといえば、木登りや泳ぎもうまく、運動能力に優れていて、非常に敏速な動きをすることができる動物のはずだった。
しかし、その常識や頭の中にある動物たちのイメージは、この「肥満動物園」に来たら、崩れてしまう。もはや原型をとどめていないほどだ。
「あのヒョウがお相手なら100メートル走で、人間の自分でも負ける気がしない」と言い出す人まで続出しているという。
それはさておき、肥満がもたらす健康リスクはやはり無視できないもの。
「餌与えすぎ!」
「動ける場所が狭すぎる」
「太りすぎた体と細い足、とても健康には見えない」
「動物たちの健康状態が心配だ」
といった指摘は来園客やネットから殺到しており、動物園にも圧がかかっている状態だが、園側は動物たちの肥満問題について、違った見解を持っている。
「うちの動物たちがこうなった主な原因は良いものを食べ過ぎたからだ」
というのが園側の主張で、病気説や場所狭しの問題を否定している。それでも園側は、「目下ダイエットを計画している」とした。
余談だが、以前取り上げた肥満動物園の1つ「攀枝花動物園(四川省攀枝花市)」も、まったく同様の言い訳をしており、反省の色は全く見受けられない。ちなみに、動物たちに「一応」、ダイエットを実施してみたものの、惨敗に終わっている。
山東省威海市にあるサファリパーク「西霞口神鵰山野生動物世界」も多くのネットユーザーが指摘する「肥満動物園」の1つである。

こうした肥満動物園が複数存在しているいっぽうで、「飼育動物が痩せすぎている」と、批判される動物園もある。
貴州省六盤水市にある「盤州九龍潭景区動物園」で飼われているクマがあまりにガリガリに瘦せ細っているとして、SNSでも非難殺到しているが、飼育員は「お金ないから野菜ばかり与えている」と明かした。
また、安徽阜陽市にある民営のサファリパークでは以前、トラ20頭が非正常な死を遂げている。この件について調査した中国メディア(2024年5月報道)は、「園内の動物たちの生存条件は非常に劣悪だ」と指摘した。

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