中国内陸部のチベット自治区で7日に発生した地震(M6.8)の死者はこれまでに126人に上ると中国国営メディアが報じている。
しかし、中国共産党当局は、災害や社会報復など社会の不安を引き起こしかねない事故や事件が起きるたびに一貫して被害情報の隠蔽を行い、過少報告する傾向があるため、今回の地震による実際の死傷者数も、公式発表をはるかに上回る可能性がある。
標高4千メートルを超える被災地では、夜間になると気温はマイナス18度まで下がる。
地震によりレンガや土で作られた家屋が大量に倒壊し、倒壊までいかなくても屋根が落ちたり壁に深刻な亀裂が入ったりするなど、家屋の中にいること自体危険だ。
住民は避難生活を強いられているが、厳しい寒さのなか、テントや防寒着、布団、食品が深刻に不足している。
国営メディアも「物資不足」を報じており、民間から寄付された救援物資は絶えず被災地に到着しているが、それが被災者の手に渡らない現状がある。
現地政府はボランティアが物資を直接被災者に渡すのを許可しておらず、政府敷地内で過剰に蓄積されているのだ。8日、現地政府はこれ以上の物資の受け取りをしないと発表した。
いっぽうで、物資が届かずに飢えと寒さに苦しむ被災者も多く、その助けを求める声は中国のネット上で封殺に遭っている。
シガツェ市の村の村民は「テントが足りず、食べ物も手に入らない、野外で寝ている」と訴えている。
ラツェ県でも深刻な物資不足に陥っており、村民は絶えずネット上で救援を求めているが、被災地の様子を映した動画やその様子を伝える発信者のアカウントはことごとく封殺に遭っていることがわかった。
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