社会問題 空気検査という名目を使ったカネの巻き上げ?

【動画あり】検査もなしに「金払ったら」合格? 謎の「空気検査」=中国

2024/11/03
更新: 2024/11/03

先月24日、河北省滄州市にある理髪店の「空気検査証の期限が切れた」として、町の管理機関「城管」から1千元(約2万1千円)罰金を求められたことがわかった。

店主の魏さんはその時の様子をSNSに投稿し、物議を醸した。

当時店内に城管3人のほかに、店の外には警察官2人が立っていたという。店主は警察に対し「そんな書類どこで手続きすればいいのかもわからない、なのに罰金を取られるなんて」と訴えるも、無視されたという。

 

当時の様子、理髪店の外に立つ警官(動画よりスクリーンショット)

 

魏さんによると、2022年に政府の出先機関の職員から「空気検査証」をつくるよう求められたため、証書づくりのための料金を支払った。しかし、その後、店の空気を調査する人はずっとやってこなかった。それなのに、支払い後、しばらくしたら「合格証」がおりたという。

それが今年8月になって、政府の出先機関の職員は再度来店してきて「証書」を求め、「この店の空気環境は不合格だ」と来店客らに告げて、店から追い出した。そのせいで、魏さんの店は2千元以上(約4万2千円)の損失を出したという。

魏さんはその後、政府部門などあちこちに問い合わせてきたが、いわゆる「空気検査証」をどこでどのように取得すればいいのか、始終教えてくれる人はいなかったという。

魏さんの件は世論の注目を集め、中国メディアも取り上げた。メディアの取材に対し、現地の管理機関職員は「理髪、美容などの公衆衛生施設は、第三者機関が出す空気検査報告書を取得しなければならない。検査機関の指定はないから自分で見つければいい」と答えている。

「来店検査もなしに、金払ったら合格証おりた」最初の経緯もあり、関連トピックスには「現地当局はどんだけ金欠だ? 空気検査という名目を使ったカネの巻き上げだ」といった非難が寄せられている。 

 

(当時の様子)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!