「銀行預金が消える」
安全な日本に暮らす人からしたら、とても信じられない事態が中国ではけっこう起きている。
そういったニュースが頻発しているため、「こんりんざい、銀行はもう信用できない」とタンス貯金をするようになったという中国人は近年増えているという。
今月も「消えた銀行預金」が発覚した。
20日、山東省淄博市に住む斉さん(女性)は長年預金していた銀行(「淄博斉商銀行」)の窓口で預金を引き出そうとしたら、「残高がゼロ」になっていることに気づいた。
「銀行預金は40万元余り(約900万円)あったのに、なぜ?」と首をかしげる斉さんは過去4年間の入出金履歴を印刷して調べることに。すると、女性は目を疑う事実を知ることになる。なんと、彼女が銀行窓口から口座に入金したお金はいずれも「入金したその日のうちに引き出されていた」のだ。
女性は憤慨してSNSを通じて訴え、「事件」は複数の中国メディアも取り上げている。
中国メディアの取材に対して、同銀行の職員は「この問題は現在処理中」とだけ回答し、現地の銀行管理部門の職員も「この件に注視している」と述べている。事件発覚から3日経った現在(23日)、「預金がどのようにして消えたのか」についての最新情報はまだない。
中国の銀行で、何らかの手続きをする際に求められる認証方法は、銀行によって異なるが、基本的にはパスワード、指紋認証、顔認証、身分証、SMS認証などを求めてくる。つまり、そういった極めて機密性の高い個人情報が全て流出しない限り、他人の預金を引き出そうとしてもそう簡単ではない。
関連ニュースをめぐり、「誰が、どうやってお金を引き出したのか?」「銀行内部に協力者がいるのではないか」といった議論が盛んに交わされており、「もうお金を銀行に預けるのはやめる」という声も少なくない。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。