太陽フレアが発生 情報通信研究機構(NICT)が発表

2024/10/10
更新: 2024/10/10

情報通信研究機構(NICT)は9日、同日10時56分に太陽フレア(太陽の表面で起きる大規模な爆発現象)が発生したことを発表した。

太陽フレアによって発生したプラズマガスは10日の深夜以降に地球に届くと予測される。NICTは人工衛星の障害や、全地球測位システム(GPS)の誤差の増大が生じる恐れがあるとし、注意を呼び掛けている。通信障害への影響が懸念されるが、人体への影響はないとする。

また今回の太陽フレアはX1.8クラスで、5段階評価で最大規模となる「Xクラス」の爆発であったという。クラス分けは太陽フレアで発生するX線の強さによってA、B、C、M、Xに分けられ、クラスが1つ上がるごとに規模は約10倍強くなるとされる。

また5月8日から複数回、大規模な太陽フレアが発生しており最大のものはX8.7クラスであったという。NICT によると今年5月で合計20回のXクラスの太陽フレアが発生し、その影響により、世界各地でオーロラを確認するという珍しい現象が起きた。オーロラは太陽から放出されたプラズマ粒子が地球の大気と衝突することで発光し、発生する。

 普段は緯度が60度より高い地域でオーロラが発生するが、60度以下の低緯度でオーロラを観測できた地域もあったようだ。世界ではイギリスやヨーロッパの北緯50度前後の地域、アメリカの一部地域でオーロラの観測を報告している。日本では5月11日の夜から12日の明け方にかけて、北海道などでオーロラを確認した。