9月以来、中国広東省でデング熱が感染拡大している。
省内各地ではデング熱感染のリスクを減らすための蚊の駆除や殺菌消毒作業が定期的に行われており、町じゅうに充満する消毒液の匂いは市民の不安をかきたてている。
特に感染状況が深刻化している都市は広州市や佛山市とされている。佛山市の病院では人であふれ、病床も常に満杯状態で、現状、隔離が必要な患者は自宅隔離をしながら病床の空きを待っていると、現地市民が明かしている。
しかし、現地当局が公表する感染者数は病院の混雑状況と現地の声とはかけ離れている。「当局発表を信じるな!本当はすごく危険だ」とする現地の声がネットに書き込まれており、「佛山は特に危険、決して来ないように」といった呼びかけの声も多く上がっている。
「自分の周囲の人はみな感染して入院している」
「自分も感染した、全身の骨が死ぬほど痛い、病床がないから家で耐えている、死にそうだ」
SNS上では現地のユーザーによる苦痛の叫びであふれている。
デング熱は、蚊に刺されることによってデングウイルスに感染する疾患で、急な発熱で発症し、発疹、頭痛、関節痛、吐き気や嘔吐などの症状が見られる。ほとんどの感染者は1~2週間で好転するが、一部の感染者は重症化し、死亡するケースもある。
現在のところ、デング熱に対する特効薬はなく、治療は症状に応じた対症療法が基本。 脱水予防として、経口による水分補給や点滴での補液が重要となる。
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