中国山西省朔州市にある雲東中学校(高級中等学校=高校)に通う男子高校生が「夜11時以降にトイレに行った」がために、重大な規律違反とされ、重いペナルティに科されたことがわかった。
同学生は自費で「反省文」を1千部印刷させられ、40以上のクラスに配布するよう求められたという。
処分を受けた学生が、処分の一部として書かされた「反省書」には、「夜中にトイレに行くのは自分勝手な行為であり……クラスの恥だ」などと書かれていた。
非人道的なルール
中国メディアによると、「事件」が起きたのは今月10日で、その高校生がトイレに行った時刻は「午後11時10分ごろ」だ。しかし、その学校では、学生宿舎の消灯時間である午後10時45分~11時40分までの約1時間の間、事前に管理教員に報告しない限り、「トイレに行ったり、自由に動き回ったり」することを禁じているという。
この「ニュース」は中国SNS「ウェイボー(微博)」のトレンド入りし、非難が殺到した。
「非人道的な規則だ」
「拘置所の被拘禁者でさえ、夜トイレに行くときは届け出なんて必要ないぞ」
ウェイボーをはじめとする各種中国SNSにおける関連トピックスのコメント欄には、「自分の学校にもそういうルールがあった。昔からそうだった」と明かすユーザーも少なくない。
「トイレに行ってはいけない時間帯を設ける」やり方について、オーストラリア在住の歴史学者である李元華氏は、「このような管理方法は中国共産党の思想コントロールに由来している」と指摘する。
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