中国 民間で広がる追悼の動き

日本人男児刺殺 中国側が情報統制 官製メディア各社が関連記事削除

2024/09/21
更新: 2024/09/21

中国南部の広東省深セン市で日本人学校に通う男子児童が、登校中に刃物で刺され死亡した事件を受け、中国にいる邦人の間で警戒と不安が高まるなか、死亡した男児を追悼する動きが中国の民間で広がっている。

 

看板を隠された死亡した男児の通う日本人学校に多くの花束が届いている(中国のネットより)

 

死亡した男児の通う日本人学校では、多くの中国市民が花を手向けにきており、直接現地へ行けない市民はネットを通じて花束を注文し、現場へ届けさせている。

「子どもよ、ごめんね、深セン人より」

「ごめんなさい、子どもの死が本当に悲しい、この沈黙をお詫びします、中国の記者より」

花束に添えられたメッセージカードには、男児の死を悼む中国市民のお詫びの言葉が綴られており、現場では「ヘイト教育に反対!」と叫ぶ市民の姿も。

 

現場で花を手向ける中国市民(中国のネットより)

 

いっぽうで、中国共産党(中共)の官製メディア各社(財新網、鳳凰網、第一財経、環球網)による事件の関連報道は、後に削除されたことがわかった。

事件について、現地の官製メディアは「単独犯による偶発的な案件」と主張し、動機については報じていない。

 

削除された官製メディア各社(財新網、鳳凰網、第一財経、環球網)による事件の関連報道。「404」は中国のインターネットで検索した際に表示される「ページが見つかりません」のエラーメッセージである(中国のネットより)

 

反日教育に根源がある」

この事件は「中共による長年にわたる反日教育に根源がある」と多くの専門家が指摘する。

米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)は学者の陸軍氏の話を引用して、次のように伝えた。

「中国共産党政府は長年にわたって反日・反米プロパガンダを行い、それに関連するドラマや映画を放送して、国民を洗脳してきた。こうした洗脳教育は、確実に人々の価値感や判断に影響を与えている。この事件は見かけ上は個人的な犯行であるが、背景にはこうした社会的背景がある」

「これまで中共当局は、何度も反米・反日・反西側のブームを巻き起こしてきた。多くの人がこの種のプロパガンダに影響され、次第に基本的な判断力を失い、ついには人間性さえも喪失した。中国人はこうして中共当局の手先となってしまった」

 

 

 

 

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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