22日、「墓参りしに行ったら先祖代々の墓が掘り起こされ、遺骨が所在不明」のトピックスが中国SNSでトレンド入りし、物議を集めた。
中国メディア「上遊新聞」の21日付によると、「事件」が発覚したのは昨年3月、四川省成都市に住む蔣治超さんが家族を連れて故郷に戻り、墓参りをしようと先祖代々の墓があった場所を訪れたら、目を疑う光景に出くわした。
なんと、墓はすでに掘り起こされ、中にあった先祖たちの骨が全て消えていたのだ。聞けば、墓所在地は土地開発が進められていて、半年前に現地の村委員会が、付近一帯の古い墓地を他所へ移したという。
しかし、墓の移動先を訪れると、どれが自分の先祖の墓なのか、担当部門の職員も把握していなかったという。
「遺族の許可も得ていないのに、新聞に移動の告知を掲載して勝手に先祖の墓を移動させた。そのうえ、遺骨がどこにあるのかを特定するための記録もなかった。故人の利益を著しく侵害し、家族にも大きな精神的損害を与えた」として蔣さん一家は憤慨した。
たび重なる交渉を行っても結果が出ないため、ついに一家は地元村委員会をはじめとする村の関連部門、土地開発企業などを相手取り提訴した。
墓の補修費用および精神的苦痛に対する慰謝料9.8万元(約200万円)の弁償金のほか、墓の移動前後の墓特定に値する記録の提供を求めた。
この案件、一審判決(5月)では、被告は蔣さんら兄弟に対して墓の修理費用3000元(約6万円)、精神的苦痛に対する慰謝料3000元の支払いをするよう命じられた。しかし、原告のその他の請求は棄却された。
この判決を不服とする蔣さんは上訴を決意し、二審の開廷日である22日、この案件はトレンド入りしたのだ。
ネット上では「信じられない! 勝手すぎる!」
「先祖代々の墓を掘り起こす前、なぜ家族に通知しないのか!」
「絶対罰が当たる」
といった非難が殺到している。
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