8月18日、ベトナムの新しい国家主席であるトー・ラム氏が中国を公式訪問するために北京に到着した。翌日、習近平が久しぶりに公の場に姿を現した。ベトナムにおいて国家主席は共産党書記長に次ぐ序列2位となっている。今回の北京訪問で、しばらくの間広まっていた様々な憶測が収束すると同時に、新たな議論が巻き起こった。
最近、習近平に関する多くの噂が飛び交っているが、知人からの話では、中国国内では「百年に一度の大変革」を求める声が高まっているようだ。真偽はともかく、これらの噂が広がっている背景には、国内の情勢や不安感が関係していると考えられる。
習近平が公に姿を見せたことで、一部の人々は失望したかもしれない。しかし、現在の公式情報を分析すると、彼の登場が実際に3つの非常に重要なメッセージを伝えていることが明らかになった。
第一に、習近平は健康そのものであり、彼に関するクーデターや死亡、影武者の噂は、少なくとも一部において全くの根拠がないことが確認された。
第二に、公開された映像から、習近平が何らかの問題を抱えている可能性がうかがえる。少なくとも、彼の健康状態が不安定に見える場面があった。しかし、インターネットでの分析は、真実と偽情報が混在していることを示している。
習近平に問題があると指摘するネットユーザーが証拠として挙げているのは、トー・ラム氏との会談の映像である。この映像は数百メートル離れた場所から撮影されており、クローズアップされていないため、通常ならば疑問視されるかもしれない。しかし、ベトナム政府が公開した映像にはクローズアップが含まれており、さらに複数の写真も同時に公開されている。
その後、中国共産党の機関紙である「人民日報」も、習近平がトー・ラム氏と実際に会談している様子のクローズアップ写真をいくつか公開し、会談が行われたことを示している。
習近平の健康説とその影響
習近平に全く問題がないとは断言できない状況である。公式に公開された映像では、習近平が人民大会堂でトー・ラム氏と会談し、両者がスピーチを交わしている様子が3分以上も遠景で撮影されている。
これはこれまでにない珍しいケースであり、普段は習近平のアップが映ることが一般的である。中国のある学者は「午前中にフェニックステレビでこれまでにない遠景の歓迎式典をライブで見て驚いた。CCTV13にチャンネルを変えても何も映っておらず、昼過ぎになってようやく遠景のニュースが放送された。メディアには何か特別な事情があると強く感じている」と述べている。
これは何を意味するのか。オンラインでユーザーがビデオの一部をキャプチャし、習近平の顔が異常に腫れていることを指摘している。これは彼の健康に問題がある可能性を示唆していると考えられる。
これらの情報を総合すると、習近平の健康に何らかの問題があると感じる。年初に報じられた彼の健康不調や歩行時の不安定さから、最近公の場に出ることを控えているのは健康上の問題が原因であると推測される。この点に関しては、疑問の余地はないであろう。
習近平が公に姿を見せたことで、もう一つ明らかになったのは、彼の権力が少しずつ削られているという事実である。以下のような理由が考えられる。
1、習近平が健康上の問題を抱えているとしても、中国中央テレビ(CCTV)は3分間の短いビデオで、彼の以前の会見のクローズアップ映像を編集して加えることができたはずである。にもかかわらず、それが行われなかったのは、単純な不注意や怠慢、あるいは意図的な可能性がある。
2、最近、習近平が党のメディアに登場する回数が明らかに減少している。これは中国経済の問題が深刻化する中で、習近平が単独で責任を負わないようにし、他の共産党高官が積極的に表舞台に立つようになっているためである。これは、意思決定が集団でなされているというイメージを社会に植え付けるための戦略であると考えられる。
3、中国共産党のサイバースペース管理局は、以前は指導者に関する「虚偽の情報」に対して厳しい取り締まりを行っていたが、最近はその対応が緩んでいる。党内では不満が表出しており、官僚の間には意図的な怠慢が目立つようになっている。
今後の展開については、引き続き慎重に注視する必要がある。
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