ツバル首相、台湾との外交関係を維持する意向

2024/07/17
更新: 2024/07/17

日本の東京で開催された第10回「太平洋・島サミット」(PALM)に出席したツバルのフェレティ・テオ首相は16日、朝日新聞のインタビューで、任期中は中華民国(台湾)との外交関係を維持し、中国共産党(中共)との国交を樹立しない方針を明らかにした。

ツバルの首相であるフェレティ・テオ氏は、16日に東京で行われたインタビューで、自身の任期中に台湾との外交関係を変更する考えはないと強調した。

報道によると、中共が援助を提供する太平洋島国は次々と台湾との外交関係を断ち、中共との国交を樹立しているが、テオ首相は台湾との外交関係を重視すると述べた。

ツバルは、太平洋地域で台湾との外交関係を維持している3つの国の1つである。今年1月の選挙で親台湾派の前首相であるカウセア・ナタノ氏が敗北した後、テオ氏は2月に首相に就任し、その動向が注目されている。

テオ首相は、16日から東京で開催される3日間の太平洋島国サミットに出席するために訪日しており、笹川平和財団での講演後に朝日新聞のインタビューに応じた。

テオ首相はインタビューで、ツバルは独立以来45年間にわたり台湾との外交関係を維持しており、その歴史を理由に中共との国交を樹立する理由はないと述べた。

海面上昇の影響を受け、ツバルは昨年オーストラリアと「良隣連盟」(Falepili Union)協定を締結し、気候変動の影響から保護するための協力を強化している。この協定により、ツバルの市民は毎年一定数が特別ビザを取得してオーストラリアで生活、労働、教育を受けることができる。

また、オーストラリアはツバルの安全保障を担い、オーストラリアの同意なしに他国と防衛協定を締結しないことを条件としている。

報道によると、太平洋島国の中では、2019年にソロモン諸島とキリバス、2024年1月にはナウルが台湾との外交関係を断ち、中共との国交を樹立した。中共はソロモン諸島との安全保障協定を締結するなど、影響力を強めている。こうした情勢を踏まえ、アメリカ、日本、オーストラリア、台湾が協力して、ツバルの海底ケーブルの敷設支援を強化している。

日本の産経新聞は本日、日本の首相官邸で岸田文雄首相が太平洋島国サミットに出席した5か国の首脳と個別会談を行ったと報じた。

台湾との外交関係を持つツバルのテオ首相に対し、岸田首相はネットワークセキュリティ能力を強化するための機器を提供する意向を示した。岸田首相は「日本と太平洋島国との絆をさらに強固にする必要があり、この機会を通じて内外に私たちの共に進む方向性を示したい」と述べた。

鍾元
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