銀行に預けたお金が、突然引き出せなくなる、口座から消える、このような信じ難い事態が、中国の銀行で頻発している。そうした場合でも、銀行側は責任を一部の銀行員に押し付けて、窓口に押し掛けた人々を追い返そうとする。
先月29日、「亡き夫の預金13万元(約288万円)が消えた」のトピックが中国SNSのトレンド入りした。
中国メディア「紅星新聞」が報じたところによると、陝西省安康市平利県に住む鄧さんの夫は2018年に病気のために他界した。
その夫は生前、中国の国有大手商業銀行「中国農業銀行」の口座に13万元(約288万円)余りの預金があった。鄧さんは2020年、2021年の期間に3回も銀行に行き、この預金がまだあることを確認している。
しかし、鄧さんが亡き夫の預金を引き出すには公証が必要だった。手続きを済ませて、書類を手にして預金を下ろすために鄧さんは2022年2月に再度銀行を訪れた。
そこで彼女は、「預金はすでに引き出されており、預金口座も解約された」という衝撃的事実を知ることになる。
その後、鄧さんは何度も銀行へ行き、責任者と掛け合っても「法的手続きをするよう」告げられるだけで、問題は解決されなかった。
銀行側の責任者は、この件は「銀行員のミスである」と主張している。
鄧さんによると、問題の「業務」を担当した銀行員の王朝(名前)は深夜に見知らぬ男たちと一緒に自宅を訪れ、何度もドアをノックしては「この件に関して話し合いたい、さもないと、あなたの家の前で死んでやる」と脅したこともあるという。
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