ロシア大統領府は、プーチン大統領が6月18日から19日の日程で北朝鮮を訪問すると発表した。ロシアと北朝鮮は急速に関係を強化しており、特にロシアが弾薬などの供給を受ける見返りに、北朝鮮に軍事技術を提供していると指摘されている。訪朝により、両国の関係がさらに強化されるとみられており、防衛省は懸念を示している。
防衛省は18日の記者会見で、「露朝首脳会談の見通しについては、予断を持ってお答えすることは適当ではないと考えているが、一般論として、露朝間の軍事的な連携・協力の強化などにより、我が国を取り巻く地域の安全保障環境は一層厳しさを増していると認識している」と述べた。
木原稔防衛相は、北朝鮮がロシアに兵器を供給することについて「これらの兵器の移転は、ウクライナの人々の苦しみを増大させるとともに、ロシアの侵略を支援し、国際的な不拡散体制を損なうものだ」と指摘した。武器および関連物資の移転は、「関連の安保理決議において全面的に禁止されている」と批判した。
「北朝鮮が核・ミサイル戦力の増強を続ける中で、ロシアによる北朝鮮製の弾道ミサイルのウクライナにおける使用は、北朝鮮に技術的および軍事的知見を提供する可能性があり、我が国の安全保障に対する懸念が増大している」
防衛省は、関連情報の収集と分析を進めるとともに、関連の安保理決議の完全な履行を求め、米国や韓国をはじめとする国際社会との緊密な連携を図る方針を明確にしている。
プーチン大統領の訪朝により、ロシアと北朝鮮の関係がさらに強化されることが見込まれ、防衛省は引き続き、地域の安全保障環境の変化に注視していく構えである。防衛省の取り組みがどのように展開されるのか、今後の動向が注目される。
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