「国軍あっての国民の安心」台湾の頼総統が軍視察 パイロットら兵士の献身に感謝

2024/05/29
更新: 2024/05/29

中国共産党による台湾への軍事的圧力が高まる中、頼清徳総統は28日、東部花蓮にある第二作戦区基地を視察した。中国共産党軍による軍事演習が終わってまもなくの軍隊視察となった。

頼氏は昼夜問わず国防の前線に立つ兵士たちをねぎらった。「もうすぐ端午節(2024年6月8~10日)だが、国防に休みはない。国軍の兄弟姉妹が守りに就いているからこそ、国民は安心して休日を過ごせるのだ」と述べ、さらに「皆で力を合わせ国家の安全を守ろう」と呼びかけた。

頼氏はまた、中国共産党が24日と25日の両日に台湾周辺海域で実施した大規模軍事演習に対応するため、厳しい任務に就いた部隊の兵士に感謝の意を表した。

台湾国防部が公開した動画によると、演習に参加した中国軍機は、台湾のF-16V戦闘機のレーダーにロックオンされており、発射していれば撃墜された可能性があったという。

頼氏は、対等かつ尊厳ある対話の用意があると表明していたが、中国共産党は「台湾独立」の立場を理由に、頼氏を「頑迷な台独分子」と見なし、台湾側の意思を無視している。中国人民解放軍東部戦区は頼氏の就任直後に突如台湾封鎖演習を実施すると発表し、就任演説での中台を別の国と見なす「二国論」発言を「懲罰する」ためだと主張した。

今回頼氏が視察した花蓮の空軍基地には台湾軍の主力戦闘機が配備され、中国軍演習に対処する重点地域のひとつ。頼氏は戦闘機を緊急発進させたパイロットらと昼食を共にした。

頼氏は、空軍のパイロットから中国共産党軍機による台湾周辺での挑発行為への対応と、台湾空軍戦闘機の装備性能についての説明を受け、「あなたたちは24時間交代で待機し、空中パトロール任務を遂行している。中隊長の指揮の下、国軍の隊員たちは揺るぎない決意と優れた戦術で、空中戦力を発揮し、台湾の領空を守っている」と評した。

中国共産党による台湾周辺の演習直後に軍を視察した頼氏。士気高揚のみならず、軍事的圧力に直面しても、国防の決意と能力を持っているというメッセージを発信している。

大紀元日本 STAFF