医者が左ヒザの手術で右ヒザを切除 ! 現代中国でトラブルを解決するには

2024/05/20
更新: 2024/05/20

中国広西省白色市の病院で、「医師が切除する箇所を間違える」という耳を疑うレベルの信じられない手術ミスを犯していたことが最近、明らかになった。

なんと、17歳の高校生の骨瘤(こつりゅう)ができた左膝ではなく、全くの健康体の「右膝」のほうの組織を切除してしまったのだ。

なお、骨瘤とは、軟骨の形状異常によってコブができてしまう遺伝性疾患のこと。

中国メディア「新京報」の取材に応じた高校生の母親によると、「3月27日、手術中に医師が手術室から出てきて、私たちに『間違えて右膝を切ってしまった』と告げた」という。

「うちの子の左膝にできたコブは卵よりも大きくて非常に目立つのに、なぜ、手術室のなかにいた多くの医療スタッフがそのミスに気づかなかったのか」と母親は嘆くしかない。

この「信じられない」大事件は中国のネット上でも拡散されて物議を醸し、「恐ろし過ぎる」といった不安の声とともに、病院側の管理体制を疑問視する声も多く寄せられた。

事件が世論の注目を浴びたためか、病院側は「賠償交渉に応じる」としており、現地の衛生当局の職員も「衛生当局は同件に介入する」と明かしている。

中国のネット上にはがん患者が「病院が健康な部位を切除した」あるいは「健康な部位まで(がん治療用の)放射線を当てられてしまった」と訴える投稿をしばしば見かける。世論の注目を集められない場合、大抵は「どこへ訴えても相手にされない」のがオチである。

現代の中国では、「問題を解決したければ、世論に頼るしか道はない」というのが常識になりつつある。

それでも、中国国内の中国人、世界中の華人など10億人を超える人が声を上げても、救えなかった「女性」もいることは確かだ。首に鉄の鎖が巻かれ、自由を奪われ続けた「鉄の鎖の女性」だ。

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!