米フロリダ州、「培養肉」禁止法が成立 食文化の保護が理由

2024/05/07
更新: 2024/05/07

米フロリダ州のデサンティス知事は、同州の畜産業とその住民を保護するため、培養肉を公式に禁止する初の法案に署名し、同法が成立した。7月1日から施行される。

デサンティス氏が1日に署名した法案は、フロリダ州における「培養肉の製造、販売、保有、販売の申し出、流通」を正式に禁止する。違反した場合、500ドルの罰金と60日以下の禁固刑が科せられる。植物由来の代替食肉であるインポッシブル・ミートは含まれていない。

デサンティス氏の事務所は声明で「培養肉や昆虫を食べることを世界に強制するという世界経済フォーラムの目標を阻止するための行動だ」と強調した。

世界経済フォーラムは、「見過ごされているタンパク源 」として昆虫食を推奨している。

デサンティス氏は記者会見で培養肉や昆虫食は「権威主義的な目標」を達成するための世界的エリートの取り組みだとし、「培養肉は他の所に持ち込むべきだ。フロリダ州では受け入れない」と発言した。

デサンティス氏はまた、プライベートジェットで世界中を飛び回り、気候変動と戦う手段として培養肉や昆虫の消費を提唱する世界経済フォーラムの多くの参加者の偽善にも言及した。

フロリダ州農業委員会のウィルトン・シンプソン委員は、「培養肉を禁止するフロリダ州のリーダーシップ」を 「正しい方向への一歩 」と表現。

「我々は、素晴らしい農家とアメリカ農業の健全性を守らなければならない。培養肉は、われわれの誇り高き伝統と繁栄を壊そうとする恥ずべき試みであり、真の農業とは相反するものだ」と述べた。

培養肉の危険性

培養肉は動物から幹細胞を採取し、それをバイオリアクターと呼ばれる培養液で満たされたタンクに入れて増殖させることによって作られる。

米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏や大手企業などは、気候変動問題を解決する糸口の1つとして培養肉を提唱しているが、一部専門家らはその危険性を指摘する。

アメリカ癌協会は、バイオエンジニアリング食品がアレルギー反応を引き起こす可能性があることを認めている。

サイード・ハイダー博士も昨年、エポックタイムズのインタビューで、バイオエンジニアリング食品自体が「有毒」である可能性があり、抗生物質耐性を促進し、免疫抑制を誘発し、さらにはがんを引き起こすことをすでに示唆する証拠があると語った。

大紀元日本 STAFF
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