投資家たちが待ち望むバークシャー・ハサウェイの年次株主総会は、毎年5月の第一土曜日にバフェット氏の故郷ネブラスカ州オマハで開催される。今年の総会の注目点について伝える。

5月初旬、投資界の注目はアメリカ中部の小さな町オマハに集まる。ウォーレン・バフェット会長のバークシャー・ハサウェイ社が年次株主総会を開催し、数千の投資愛好家がバフェット氏のビジネスと人生の話を聞くために集う。

バフェット氏はアナリストや株主、メディアからの質問にも答える。

過去50年で、バフェット氏とチャーリー・マンガー氏（バークシャー・ハサウェイ副会長）は世界最大の投資会社を築き、総資産は5千億ドル(約76兆4995億円）を超え、リターンは1万8261倍に達した。

バフェット氏の株主総会は、正式にはバークシャー・ハサウェイ株主年次大会として知られ、毎年5月の第一土曜日に開催される。世界中の投資家がバフェット氏の故郷オマハに集まる。

今年の株主総会で注目すべき5つのポイント

バフェット氏の株主総会でのロマンチックなプロポーズは素晴らしい瞬間であったが、それが総会の主題ではない。参加者はバフェット氏の経済や投資に関する意見やアドバイスを求めている。

株主総会では、参加者がウォーレン・バフェット氏の投資に関する直接的な見解を聞き、6時間の質問セッションで彼からアドバイスを得ることができる。また、この会は世界の投資専門家が集まり、関連イベントやディナーを通じてビジネスの人脈を広げる絶好の機会を提供する。

今年の総会の注目点は以下の通り

1、大量の現金の使い道は？

 バフェット氏が保持する多額の現金の次の投資先が、投資家の注目を集めている。

2、なぜアップル株を減らしたのか？

2月の株主通信で、バークシャー・ハサウェイ社が2023年末にアップル株を1千万株売却したことが明らかになった。

3、日本の株市場に注目すべき理由

 バークシャー社は、日本の株市場で特に注目されている海外投資家の一つである。

4、アメリカ経済とFRBの政策についての見解

 バフェット氏はマクロ経済分析を得意とし、特にアメリカ経済の動向について議論することが多い。米連邦準備制度（FRB）の利下げタイミングに対する関心も高まっている。

FRBは5月1日に利率を変更せず維持し、最近のインフレの停滞を指摘した。これは、経済が後退しない限り、FRBが市場を注視し、利率調整のタイミングを見極めることを意味している。

5、中国経済の評価

投資家はバフェット氏のBYD株の減少に注目している。

今年の大会スケジュールは、金曜日にボーシャイムズでの株主専用ショッピングナイトでカクテルを楽しむことから始まる。土曜日の夜はネブラスカ州の家具市場でピクニックディナーと追加のショッピングが予定されている。日曜日には「自己投資」をテーマにした5キロの楽しいランとウォークが開催され、その楽しい雰囲気を年次株主総会にもたらす。

プロポーズの場となるバフェット氏の株主総会

意外に感じるかもしれないが、この有名な年次大会にはロマンチックなエピソードもある。参加者の中には、この機会にプロポーズをする人もおり、バフェット氏自身が願いを叶える手助けをすることもある。

「ウォール・ストリート・ジャーナル」5月1日の記事によると、ネブラスカ州のマイケル・デンドリンガーさんは株主総会で彼女にプロポーズし、成功したと報じられている。彼はオマハはあまり知られていないとしながらも、バフェット氏の名声は確かだと述べている。

オマハの株主総会はプロポーズに適した場所であり、近くにバークシャー・ハサウェイのボーシャイムズ宝石店があるため、指輪の購入が便利である。バフェット氏自身もかつてボーシャイムズで働き、指輪の販売を手伝っていた。

「まるで魔法のような、一生に一度の体験だ」と財務顧問のアダム・ライト氏は述べており、彼は以前の総会でバフェット氏から婚約指輪と結婚指輪を購入した。

投資の知識を共有する場として知られるこの総会には、意外にもロマンチックな一面がある。参加者の中には、この特別な場でプロポーズをする人もおり、バフェット氏自身がサポートすることもある。

バフェット氏はプロポーズのサポートに積極的である。2009年の株主総会で、彼の甥孫アレックス・ロゼック氏がミミ・クルーガーさんにプロポーズした。

その時、二人は観客席に座り、バフェット氏は「もう一つ質問の時間があります」と言った。ロゼック氏は質問をした。

「私は経済の立て直しについて尋ねただけだ」とロゼック氏は振り返る。

バフェット氏は「家庭を持つことが役立つ」と答え、それがロゼック氏に何かひらめきを与えたかを尋ねた。

「私はそこに座って、頭を抱えて消えたくなった」とロゼック氏は振り返る。「その時、『何をしているんだろう？』と思った。」

ロゼック氏は「そうだな」と応じ、彼女に「ミミ、あなたは私の最良の友人だ。結婚してくれないか？」とプロポーズした。

その時、観客から拍手が起こり、クルーガーさんが状況を把握すると、彼女は大声で「はい」と答えた。

エリック・ルファンテ氏とキャリー・フィッシャー氏も株主総会でプロポーズした。

二人はニュージャージー州のライダー大学で出会い、ビジネスへの共通の関心がきっかけで結ばれた。カップルから夫婦になる前の夜、ルファンテ氏は計画を立てていた。彼はバフェット氏がボーシャイムズで働いていたことを知っていたのだ。

「尊敬する人からこの指輪を買えたら」とルファンテ氏は考え、「この特別な瞬間をキャリーと共に過ごしたい」と思った。

プロポーズの動画で、バフェット氏はカップルと握手した後、ポケットから小さな箱を取り出した。

「これは面白いかもしれない」と彼が言い、「見てみよう」と続けた。

「わあ、驚いた！」とフィッシャーさんは指輪を見て叫んだ。

彼はプロポーズのために膝をつき、彼女は承諾した。その後、バフェット氏がシャンパンを注いだ。その時、二人は株主総会のIDタグを首にかけていた。

ケリー・フィッシャーさん

金融界の友人たちはウォーレン・バフェット氏を知っているが、他の友人たちは「その指輪をくれたおじいさんは誰？」と尋ねる。

それにもかかわらず、彼女はその経験を楽しんでいる。「それ以上の良いプロポーズは望めなかっただろう」