カナダの教授が「千人計画」に関与、国家安全へのリスクに

2024/05/03
更新: 2024/05/03

カナダの中国系教授が、中共(中国共産党)が推進する先端技術と知的財産の窃取を目的とする「千人計画」に関わっており、これがカナダの国家安全にとって脅威になっている。

英語版大紀元新聞の4月28日の独占記事によると、カナダの中国系教授彭長輝(ほうちょうき)氏が、中共の人材獲得プログラムに参加したことにより、カナダの学術界の安全が脅かされていると伝えている。彭氏は2003年からケベック大学で生物学の教授職に就いており、2010年に「千人計画」へ参加した。

カナダ安全局は過去に、「千人計画」が経済スパイ行為や知的財産の窃盗を促進し、カナダ政府の研究機関に深刻なリスクをもたらしていると指摘している。

報道によれば、彭長輝氏の出身校である中南林業科技大学は、彼が持ち帰った最先端の科学知識と研究手法を中国国内で共有し、多くの研究機関と緊密に協力していることを記事で高く評価している。一方で、ケベック大学における彼の個人プロフィールには、これらの協力関係に関する記載は見当たらない。2011年以降、彭氏はカナダで教鞭を執りつつ、中国西北農林科技大学での研究を率いている。

中共は「千人計画」を通じて海外の先端技術を盗み、社会の様々な領域に影響を及ぼしており、これが世界中の国々からの反発を引き起こしている。これに関与した人々には制裁が科されている。

2023年には、米国のハーバード大学の元教授であるチャールズ・リーバーは「千人計画」への関与を隠していたため、6か月の実刑判決を受けた。

また、彭長輝氏はモントリオールにある孔子学院の理事会の議長を務めており、彼の妻、李小琴氏がその学院長だ。

この孔子学院は公に知られている孔子学院の一覧には含まれていないが、海外在住者を管轄する僑務弁公室から「海外の中国語教育における模範校」として認定されている。過去には、米中経済安全保障審査委員会が、僑務弁公室を中共の統一戦線部門の一環であり、国内外において影響力を及ぼす主要な組織であると指摘していた。