中国ハッカーが水道システムにサイバー攻撃…米政権、全米に注意促す

2024/03/21
更新: 2024/03/21

中国共産党政府などとつながりのあるハッカーが水道システムにサイバー攻撃を行っているとして、米政府機関は19日、各州に警戒するよう注意を促した。

サリバン大統領補佐官とリーガン環境保護局長官は州知事宛ての書簡で「米国全土の上下水道システムで、機能を停止させるサイバー攻撃が発生している」と強調。「これらの攻撃は、清潔で安全な飲料水という重要なライフラインを混乱させる可能性があるだけでなく、影響を受けた地域社会に多大なコストを強いることになる」と警戒を呼びかけた。

書簡によれば、中国共産党が支援する「ボルト・タイフーン」が飲料水を含む複数の重要インフラシステムの情報技術を不正にアクセスした。また、イラン革命防衛隊の支援を受けたとされるハッカーが、飲料水のシステムを攻撃したと指摘した。

中国ハッカー集団「ボルト・タイフーン」については「行動パターンは、従来のサイバースパイ攻撃とは一致しない」と述べ、「地政学的緊張や軍事衝突が発生した場合に、重要なインフラ運営を混乱させるための事前態勢を整えている」可能性があると警戒を促した。

上下水道システムは、ライフラインを支える重要なインフラ部門であることから、サイバー攻撃の標的となっている。国家安全保障当局は以前、台湾有事が発生した場合、中国のハッカーが米国のインフラを標的にする可能性がある警鐘を鳴らしていた。

また、先月ネット上で公開された、中国のハッキング請負業者から流出した文書は、中国共産党政権が他国をも標的にし続けていることを示唆している。これらの文書によると、電気通信会社、病院、大学、政府機関が標的となる可能性が高いという。

米政府機関は、州内のすべての水道システムが重大なサイバーセキュリティの脆弱性を特定し、必要な場合にはサイバーセキュリティのリスクを軽減するための対策を導入するよう、各州知事に呼びかけている。

ニューヨークを拠点とするエポック タイムズの速報記者。