3月15日に四川省甘孜州雅江県(かんぜしゅうがこうけん)で山火事が発生し、16日の午後には、火災現場で7〜8レベルの強風が突然発生し、瞬時に風力が10レベル以上に達し、火勢が急速に拡大し、複数の山に燃え広がった。
目撃者が投稿した動画では、山火事の現場に煙が立ちのぼり、火の近くでは視界が極めて低下している。空もオレンジと橙、黄色に染め上げられている様子が映され、車が暗がりの中を進み、空には火花や灰が舞い、車内の乗客は驚きの声を上げていた。
雅江県から70キロ離れているネットユーザーは動画で、「空の半分近くは暗くなっていた。死傷者がいないように」と祈っていると述べ、また、「末日のような光景だ。早く逃げろ」との声も上がっていた。
村だけでなく、火災が市街地にも迫っている。四方を山に囲まれた雅江県政府所在地でも、三方向に火が広がっており、多数の住民が避難している。
多くの四川省のネットユーザーが、16日の午後に成都の空が異常に黄色く見えると投稿した。最初は砂嵐かと思ったが、実際は雅江県の山火事が原因だったという。
山火事の火勢があまりにも強く、濃い煙が全体の火災現場を覆ってしまうため、近づいて観察することができず、火災現場内の状況は危険かつ複雑だ。現場の消防隊員は安全な場所に緊急避難した。
17日午前1時30分時点では、火災現場は強風が吹いているため、火災は多方面に広がり、3つの主要な火災現場が形成されている。 中共(中国共産党)国有林野防衛委員会弁公室は、危険度が高いことを意味するレベル4の緊急対応を発動した。
3月17日の午前1時30分までの情報では、火災現場の強風が不安定で、火の手が複数の方向に広がり、3つの主要な火災現場が形成されたという。中共の国家山火事防止総指揮部弁公室はレベル5の緊急対応を発動した。
雅江県の山火事が起きたのは15日だったが、関連するニュースは16日にソーシャルメディアで広がり始め、公式の報告は情報量が少なく、まだ人的被害や財産損失の状況は報告されていない。多くのネットユーザーは、当局が再び災害情報を隠しているのではないかと疑問を呈している。
今年2月、貴州省貴陽市、遵義市、畢節市、金沙県、安順市など20余りの市・県で大規模な山火事が相次いで発生した。 インターネットに流れた映像では、夜中の山火事がまるで燃え盛る万里の長城のように連続しており、焼失面積は台湾2個分と報じられているが、正式に発表されたのは10日後のことだった。ネットユーザーらは隠蔽しきれなくなった後、当局が初めて山火事を報じたと非難した。
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