いま農村部で流行っている副業は「7時間アプリやって、報酬40円」=中国

2024/02/23
更新: 2024/02/23

このほど、山西省の大学教授による「農村部で流行っている副業現象」に関する文章が中国のネットで注目され、物議を醸している。

この教授は、旧正月の連休中に田舎の故郷に帰省した。そのとき、村の多くの親戚の家を訪ねたところ、親戚たちがみんな「ある副業」をやっていることを発見した。

その副業とは、携帯電話のアプリで小説や動画などをただ再生するだけ。要するに「再生回数の貢献」のようなものだという。

アプリで何時間か再生すると、コインを貯めることができる。そこで溜まったコインを後で現金に換えるというもので、収入は7時間再生して、1~2元(約40円)ほどだ。

しかし「副業」といっても、携帯電話の再生を、ただ垂れ流ししているだけである。本人はその間、家族の世話をしたり、世間話をしたりして、全く視聴していないという。

この教授の親戚によれば「農村部の高齢者のなかで、この副業をする人が非常に多い」という。

しかし実際には、お金を稼げる方法が限られる農村部のみならず、まずまずの収入がある人や大学生であっても、そのような副業をやっている人は多いようだ。

こうした副業をする動機としては「今の経済状況では、みな安心感を持てない。少しでもお金を稼ごうとしているだけだ」とする声が多い。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。