巨大地すべり発生、これまでに31人死亡 「炭鉱の採掘のせいか」=中国 雲南

2024/01/24
更新: 2024/01/24

中国南西部の雲南省昭通市鎮雄県で1月22日午前6時前、大規模な地すべりが発生した。

中国国営メディアによると、この地すべりに遭った2つの集落で18世帯47人が生き埋めとなり、少なくとも31人が死亡(23日17時40分時点での数字)したという。ただし、中共当局が発表する数字については、その信ぴょう性に疑念を抱く人も多い。

現場は、同省と貴州省との境界近くに位置する山あいの村である。現地の住居は、山のふもとから中腹にかけて、急な斜面に建てられていた。その斜面が、大規模に崩落を起こした。地すべり現場では、事故前夜(21日夜)に大雪が降っていたという。

報じられた映像のなかには、山の斜面が広範囲に崩壊し、黒い土砂がふもとの集落をのみ込んでいく様子が映っている。

報道によると、この山崩れにより10メートル以上も押し流された家もあったという。また、ある家の屋根に降ってきた巨大な石の塊は、少なくとも3、4階の建築物ほどの大きさがあった。

現地の村民によると、地すべりに巻き込まれた山麓の2つの集落には、およそ100世帯以上、500人以上が住んでいたという。

中国メディアが村人の話を引用して報じたところによると、地すべりが発生した時、20数人の村民が他の村で行われる結婚祝いの宴会に出席するため、一時的に村を離れており難を逃れた。

いっぽう、被害に遭ったある家では、たまたま他所からこの村へ来ていた親戚や嫁ぎ先から戻っていた娘とその家族、計17人が生き埋めになったという。

中国メディアの取材に対し、多くの村民は「以前から、山肌には亀裂が発生していた。地滑りは、付近の炭鉱採掘と関係がある」と訴えている。

ある村民は「炭鉱の採掘の後、山の水源が枯れてしまい、村民は水の確保に困っていた。採掘場近くにある家は(地すべりの予兆で)いずれもひび割れていた。こうした状況について、村民はすでに役所に報告していた」と話した。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。