能登半島地震の影響で通信インフラの損傷が大きい中、携帯大手3社は船上基地局やドローン等を活用することで復旧困難な被災地域への通信サービスを提供する。
NTTドコモとKDDIは6日、共同で船上基地局の運用を開始することを発表。両社は2020年に社会貢献連携協定を締結している。海底ケーブル敷設船「きずな」に設置されたNTTドコモとKDDIの携帯電話基地局の設備によって、衛星アンテナから受信した電波を船上から発信し、被災地域の通信復旧を図る。
運用実施エリアは石川県輪島市町野町沿岸付近で、ドコモ、ドコモ回線利用MVNO、au、UQ mobile、povo、au回線利用MVNOの通信サービスが利用可能となる。KDDIは米スペースXの衛星通信サービス「スターリンク」を活用する。大規模災害でスターリンクが使用されるのは今回が初めて。
ソフトバンクはドローンによって通信サービスを提供する。ドローンを上空に停留飛行させることで、半径3キロ〜5キロ圏内で通信できるようになる。陸路の寸断により復旧が困難な石川県輪島市の一部沿岸エリアに対し、通信サービスを回復させる。
基地局の停電や地下の配線設備の故障等によって、携帯電話各社の障害が地震が発生した1日夕方から続いている。道路寸断や渋滞等で復旧に遅れが生じるなか、船上通信やドローン、衛星通信の活躍が期待されている。
携帯電話はこのほか、公衆無線WiFiに接続できれば、ドコモ、KDDI、ソフトバンクのいずれのキャリアであっても「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」と呼ばれる無料開放無線を利用することができる。
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