シンガポールで10日午後、中国国際航空(エアチャイナ)のCA403便(成都発、シンガポール・チャンギ空港行き)が、予定された目的地ではないシンガポール空港の滑走路へ緊急着陸。乗客・乗員が緊急脱出したことがわかった。
該当の航空機は製造からわずか4年のものであり、事故の原因などについては調査が進められている。
中国国際航空によると、当時乗客146名、乗務員9名が搭乗していたという。しかし、乗客の負傷など詳しい被害状況については言及されていない。
いっぽう、シンガポールの空港によると、9人の乗客が避難中に煙を吸い込んだり、擦り傷などの軽傷を負ったという。
SNS上には、機内が煙で充満した様子を捉えた動画とともに、かろうじて「生き残った」喜びや事故発生時に感じた恐怖などについて振り返る乗客の投稿が多く拡散されている。
事故機の乗客とみられるあるユーザーは、SNSに次のように書いた。
「降下中にエンジンから出火。40分もの間、機内に煙が立ち込めた。息をするのも大変だった。乗客らは皆、濡れたタオルを口や鼻に当ててなんとか息をしようと頑張っていた」「(飛行中)後半から機内に刺激臭が充満した。しかし、その出どころは分からない」
中国時事コメンテーターの李大宇氏は「現時点(11日午前1時過ぎ)で中国の官製メディアは、この事件について一切言及していない。人々はSNSや海外メディアからしか、この件を知ることができない」と指摘した上で、李氏は「これが、中国共産党のいう『太平盛世』か。そんな見せかけの繁栄と平和は、全て中国メディアの沈黙とプロパガンダの粉飾によるものだ」と酷評した。
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