「天災よりも、人災の要素が大きい」といわれている今回の中国北部の洪水に世界が注目するなか、甚大な被害を出した2年前の洪水災害(2021年河南洪水)に関して、このほど河南省の会計検査機関が復興資金の報告書を公開した。
しかし、同報告書のなかで使途不明の項目があまりにも多いことから、再度人々の怒りに火をつけている。
「河南省審計庁」が7月28日に公開した報告書によると、2年前に河南省で起きた深刻な洪水災害の後に現地政府が獲得した莫大な復興資金のうち、「不透明な支出」および「具体的な使途に重大な問題がある項目」の総計が100億元(約2,000億円)ちかくに上ることがわかった。
さらには、架空のプロジェクトによる資金詐欺や資金の不正使用、支出の水増し計上など、複数の問題を同報告書は指摘している。
「(災害の)復興資金とは言っても、結局、一部の貪官汚吏を(着服で)太らせるだけで、末端の被災民にはスズメの涙のほどのお金しか届いていない」。災害に関連する復興資金の使い道をめぐり、中国のネット上では非難が殺到している。
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