国際大学スポーツ連盟(FISU)が主催する、学生を対象にした国際総合スポーツ競技大会「FISUワールドユニバーシティゲームズ」が今月28日から8月8日にかけて、中国の成都で開催される。大会の開会式には、習近平国家主席も出席を予定しているという。
開催を目前に控える成都市では、各方面でのセキュリティチェックが強化されている。また、排気ガスの発生を伴う一部の建設現場や企業は休業を強いられるなど、各種規制も多く、生活に深刻な影響を受ける市民からの不満が噴出している。
SNS上に出回っている成都の高速道路の高架下を映したとされる映像(23日に投稿)のなかでは、10メートルおきに警察官が立っていた。また、全ての配達物の小包に対して、2回にわたるセキュリティ検査が行われていることを示す画像も拡散されている。
成都市民によると、成都市ではとくに厳戒態勢が敷かれているため、交通規制もふくむ禁止事項があまりにも多く、公務員は残業を求められている。市民は正常な生活ができない状態で、経済条件が比較的良い人は成都を離れて旅行へ行っているが、そうでない人は家に引きこもっているという。
運転する自動車が大会専用レーンに入ったとして、100元(約2,000円)の罰金切符を切られたという市民もいた。
大会初日の7月28日に、フラッシュモブ形式の抗議活動を行うことを呼びかける「招集文」が華人圏のSNSで広く拡散されている。
成都市に住む反体制派の異見者や陳情民など、いわゆる当局にとっての「敏感人物」は、海外メディアの取材を受けたり、これを機に市内で抗議活動をされるのを恐れて、当局によって他所への「旅行」を強いられている。
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