今月12日から、広東省広州市番禺区石楼鎮にある裕豊村で、村役人が勝手に村の土地を開発業者に譲渡した件をめぐり、これに承服しない村民が連日村の入り口で横断幕を掲げて抗議している。
今月11日、大量の城管(町の治安維持に当たる要員)や武装警察、および外来(村人以外)の人員や貨物車両が、何の予告もなく村に押し入ってきた。そこではじめて村民は、開発業者が村で建物などの開発を行うことを知ったという。
12日以降、村の入り口には連日のように100人以上の村民らが横断幕を広げて抗議を行い、警察と対峙する事態になっている。
村の入り口に掲げられた横断幕には「村の役人が結託した。我われの土地を返せ」という抗議の言葉が書かれている。外部の人間が村に入ってきた期間中、その「村役人」は一人も姿を見せていない。
売られたとされる村の土地は、すでに囲われている。初日と2日目は、警察と警備員が夜通し土地を見張っていたという。
村民の趙さんは17日、エポックタイムズの取材に応じ、「当局はいかなる公告も出していなかった。村の土地がいつ、誰に売られたのかについても、説明は一切ない。私たち村民には何も知らされていなかった」と明かした。
趙さんによると、村長は「村の土地は、本当はこの村のものではない」と主張しているという。
村民によると、この村長は石楼鎮政府から直接任命された者で、村の管理や村内にある幼稚園なども全て石楼鎮政府が管轄しているという。
目下のところ、村人による抗議活動に目立った成果は出ていない。そのため村人たちは今後、上級の権力機関に直接陳情しに行くなどの「上訪」を行う予定だという。
裕豊村の総面積は約212畝(約14.1ヘクタール)で人口は約1200人。都市部から約15キロ離れたところにある。
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