スイスの情報機関「連邦情報局(FIS)」は6月26日に発表した年次報告書のなかで、「中国とロシアのスパイ活動は、スイスにとって大きな脅威だ」とする認識を示した。
同報告書によると「ロシアが派遣する外交官のうち、3分の1がスパイである可能性がある」という。
また「中国のスパイは、ロシアに比べればはるかに少ないが、中国の場合は、主に学者やジャーナリスト、ビジネスマンを装っている」と指摘した。
国際機関の拠点としての役割も多く担うスイスでは、ウクライナ紛争が始まって以来、スパイ活動の温床となっている。
スイスの情報機関がまとめたこの年次報告書によれば「中国のスパイは、ロシアに比べればはるかに少ない」という。
しかし、これを地政学的に見た場合、どうであろうか。欧州においてはロシアのスパイのほうが多いとしても、日本をふくむアジア太平洋地域であれば「中国共産党のスパイのほうが、はるかに多い」という仮説も成り立つのではないか。
2005年に豪州へ政治亡命した中国の元外交官・陳用林氏は「(当時において)豪州だけでも約1000人の中共スパイがいる」という証言をしている。
同報告書はまた、ロシアのスパイ活動は、ヨーロッパや北米の他の地域では国外追放などによって弱体化しているが、スイスの首都ベルンおよびジュネーブの国際機関代表部などでは依然として活動を続けているとしている。
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