【閲覧注意】本記事には、残虐な映像や画像があります。ご注意ください。
「6月30日の夜」は、今の中国人にとって忘れ難い、不幸な記憶を刻まれた夜になったかもしれない。
この日、海南省と山東省という2000キロ以上離れた2つの地で、それぞれ「1人の犯人が、刀のような刃物で通行人を無差別に切りつける」という凶悪事件が起きた。新唐人テレビ(NTD)2日付が報じた。
道路の片端から始まった「殺戮」
6月30日、海南省臨高県の路上で、現地時間の夜8時ごろ「刀を持った男に、数十人が無差別に切りつけられる」という凄惨な事件が起きた。
犯人が使った凶器の形状や、死亡者数をふくむ被害者の正確な数字など犯行の詳細についてはまだ明らかになっていないが、現場の様子を伝える動画からは、その凄まじさが伝わってくる。
SNSなどに投稿された複数の動画のなかには、血だらけになりながら頭部や足などの傷を押さえて救助を待つ通行人の姿があった。被害を受けた市民のなかには、複数の子供も含まれている。
現地の病院の救急室の様子を捉えた別の動画では、院内は搬送された負傷者であふれていた。軽傷者は、病室にも入れないまま、自分で傷を押さえるなどして医師の処置を待っている。
動画投稿者によると、この夜「一本の街路が、まるごと虐殺に遭った(屠了一条街)」として、数十人が切りつけられたという。
また、犯人とされる黒シャツ短パンの若い男が市民によって抑えられ、警察に引き渡される様子を映した動画もあった。動画撮影者は「この男が人々を切りつけた」と語った。
連行される男に向かって激しく罵る周囲の市民に対し、犯人の男は時折反論する口ぶりも見せたが、何と言っているか動画からは聞き取りにくい。
(関連動画はこちら)
青島の歩行者天国でも「通り魔」が出現
同じ日の夜、山東省青島市の歩行者天国でも刀による無差別傷害事件が発生した。
SNSに投稿された事件関連の動画のなかには、腹部などを負傷し血だらけになりながら救助を待って立っている男性の姿が映されている。周囲の地面は、多くの負傷者の血で赤く染まった。こちらの事件も、犯行動機などはまだ明らかになっていない。
中国では近年、「社会への報復」を身勝手な動機として、多くの無関係な市民を巻き込む凶悪事件が絶えない。
もちろん、それぞれ個別の犯行動機があり、いずれも許し難い犯罪であることは間違いない。しかし一方で、中国社会に充満した陰惨な邪気(じゃき)が人間を根本から狂わせたことで、もはや中国は「いつどこで爆発してもおかしくない状態」であることも想像できる。
3日前の6月27日午後には、河北省秦皇島市海港区のスーパーマーケット内でも、男が来店客を刀で無差別に切りつける事件が起きている。駆けつけた警察官まで、頭部を切りつけられ負傷した。
この海港区では同月(6月)16日夜にも、路上で刃物による無差別切りつけ事件が起きており、負傷者は10数人に上ると言われている。
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