ーー沖縄の政治の現状について。
なぜかわからないが、自民党は公明党を合わせて過半数を取ればいいという計算ばかりする。沖縄県議会ではオール沖縄勢力(注:左派)が多い。公明党は大事なときに左派に同調するため、先住民族問題やLGBT問題のような大事なときに意見を通せない。今度の県議会議員選挙と次の知事選挙で保守側が勝てなければ、沖縄が政治的に中国に持っていかれるリスクが高まる。まさに崖っぷちの状態だ。
「沖縄を戦場にしない」という呼びかけには誰も反対できない。本来であれば抑止力を強化し敵基地攻撃能力を持つべきだが、マスコミは「基地があるから狙われるのだ」と扇動する。防衛省は安全保障政策について、住民にわかりやすく説明し、説得すべきだ。
自民党は、安全保障を争点にすると選挙に弱い。沖縄では安全保障が常に争点になり、全国でも同様の状況が広がれば自民党は敗北する。その原因は説明能力に欠けるからだ。
ーー公明党の対中姿勢についてどう考えるか。
公明党は中国の政治工作ルートと機能しているのではないか。自公協力体制のもと、日中友好に反することは口にできない。中国の脅威を言えないわけだ。
このため、国政選挙や知事選で「中国の脅威があるから日米安保は必要で自衛隊も増強する。沖縄が戦場にならないよう県民の命を守るための政策を実行する」と主張することもできないのだ。
ーー沖縄の有権者の支持政党について。
詳しく分析すると、沖縄の市長選挙ではほとんど保守側が勝っている。那覇市然り、宜野湾市然り、石垣市然り。市レベルではほとんど保守が勝っている。しかし安全保障が争点になる国政選挙では、説明をしない自民党は弱いのだ。
ーー公明党と中国共産党の繋がりについて。
公明党は中国と太いパイプを持っており、日中友好に反することをしない。事実、国会で対中人権非難決議が出された際にも否定的だった。
沖縄の住民が先住民族だという国連勧告の撤回を各自治体の議会にお願いしたとき、公明党の議員はいつも離席した。反対もしないけど賛成もしない。全国的にそのような傾向が見られた。あるとき、沖縄出身の公明党の議員が一生懸命聞いてくれた。しかしそれ以上の反応はなかった。
ーー安全保障の議論は今後どうなるのか。
公明党は今回のLGBT法案の推進でも、日本の国益を失う方向に自民党を誘導していった。自公の協力体制である以上、全国の自民党候補者は中国の脅威を絶対口にしないだろう。沖縄の危機と安全保障も、全く争点にならないと思う。沖縄でも選挙にいろいろ負けているが、客観的に見ると(自民党が)自公連立による被害者であるように見える。
(インタビューを元に再構成しました)
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