オーストラリア、英国、米国は、中国の戦闘機や防空網に対する高度な戦闘作戦をシミュレーションする取り組みの一環として、2023年2月初旬にネバダ砂漠およびその周辺で合同航空訓練を実施した。
3週間にわたる「レッドフラッグ」演習を主催する第414戦闘訓練飛行隊の司令官である米国空軍のジャレッド・J・ハッチンソン(Jared J. Hutchinson)大佐は、この年次訓練は最近の出来事とは無関係であると述べた。 その数日前、米国軍の戦闘機がサウスカロライナ州沖で中国の偵察気球を撃墜し、緊張が高まった。
ハッチンソン大佐は、中国を戦略的な最優先事項とする米国の防衛政策に言及し、「中国は、我々が準備を整えるために訓練するペースメーカーに過ぎない」とした上で、 「中国に対応できるのであれば、どんな相手にも対応できると考えている」と述べた。
今回の訓練では、インド太平洋を横断する場合、同盟国が直面する膨大な距離への対応と、3か国の空軍の相互運用性の向上に焦点が当てられた。
英国空軍の航空機動部隊を率いるジョン・ライル(John Lyle)准将は、「レッドフラッグ」訓練は「敵国が侵攻してきた地域」に空軍を投入することを想定したものだとし、
「我々の役割は、占領された地域に効果的に進攻する部隊を支援し、敵の能力を低下させるために重要な資産の劣化を行うことだ」と語った。
英国空軍は空中給油機1機と戦闘機タイフーンを、オーストラリア空軍は攻撃機EA-18Gグローラーを、それぞれ「レッドフラッグ」に派遣した。
インド太平洋地域の同盟国は近年、中国政府が自国領土と主張する自治領台湾への圧力を強めていることに懸念を表明している。
米国中央情報局(CIA)のウィリアム・バーンズ(William Burns)局長は2023年2月、中国共産党の習近平(Xi Jinping)総書記が2027年までに台湾に侵攻する準備を整えるよう軍に命じたと述べ、
「ただし、2027年、あるいは他の年に侵略を行うことが決定されたというわけではない。しかし、彼の焦点と野心の深刻さを改めて伺わせるものだ」と語った。
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