米国のジェームズ・ランクフォード上院議員は、今月5日から訪中するブリンケン国務長官に対し、中国共産党による法輪功学習者やウイグル人への人権弾圧に言及するよう求めた。長官宛の書簡の中で、「基本的人権と尊厳」なしには貿易拡大などの課題を協議することはできないと強調した。
米国務省は先月18日、ブリンケン氏が2月に訪中するとの見通しを示した。国務長官の訪問は2018年以来となる。
エポックタイムズの姉妹メディア「新唐人テレビ」の取材に応じたランクフォード氏は、バイデン政権が貿易拡大と気候政策の強化を望むことで、中国共産党による数々の残虐行為に対する追及姿勢が弱まるのではないかと懸念を示した。
ランクフォード氏は書簡のなかで、宗教団体や少数民族を強制労働収容所し「大量虐殺や人道に対する罪を犯し続けている」と指摘。そのほか、中国海外警察署を設置するなど越境弾圧にも従事し、異議を唱える者へ威嚇や嫌がらせ行為を働いていると非難した。
ブリンケン氏の訪中期間、貿易問題など幅広い米中課題が議題に上ることが予想されるなか、ランクフォード氏は深刻な人権問題を棚上げしたりしないよう強く求めた。
中国共産党の人権侵害に「光を当てる」
ランクフォード氏は、中国共産党の残虐行為は、国際的に注視することで抑制につながると指摘した。「中国共産党は自分たちがやっていることを世界に知られたくない。陽の光を嫌うのだ。すべて密室で行い、全く何も起きていないことにしたいからだ」
「しかし、世界が注目すれば中国共産党に対する抑制効果となる。我々ができる最善策は、光を当てて、党の行為は一切容認できないと声を上げることだ」
また、書簡のなかで「世界の舞台におけるリーダーとして、米国はすべての人々の権利のために立ち上がらなければならない」と訴えた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。