「中国共産党打倒せよ!」 白紙革命、新宿駅前でも

2022/12/01
更新: 2022/12/01

中国共産党の厳格なゼロコロナ政策に起因する民衆の抗議運動は中国から世界へと広がっている。11月30日夜には新宿駅前で在日華人が集会を開き、ウルムチ火災の死者を弔うとともに、中国共産党の退陣を訴えた。

「独裁はいらない!中国共産党を打倒せよ!自由万歳!」主催者のコールに合わせ、駅前に集まった数百人が声をそろえた。集会中心部では演説が行われ、中国共産党への不満や非難を口にした。

集会では多くの参加者が白いA4用紙を手にして掲げた。中国本土には言論の自由はなく、治安当局による言論検閲も厳しい。何も書かなければ検閲されないとの発想から、白い紙が使われ始めたという。

集会現場に並べられたキャンドルと花束。ウルムチ市の犠牲者を弔うものだ(WenliangWang/大紀元)

集会に参加した中国人女性は「私は白紙革命にとても感動している。中国人として、自身の気持ちを長年話せずにいた。今はやっと声を出すことができた。活動に参加できてとても嬉しく思う」と語った。

白紙革命を象徴する主張は以下のようなものがある。

不要核酸要吃飯
PCRはいらない、食べ物がほしい
不要封控要自由
ロックダウンはいらない、自由がほしい
不要謊言要尊嚴
政府のウソはいらない、尊厳がほしい
不要文革要改革
文化大革命はいらない、改革がほしい
不要領袖要選票
指導者はいらない、選挙がほしい
不做奴才做公民
奴隷にはならない、公民になりたい

集会に参加した千葉県白石市議会の和田健一郎議員は取材に対し「中国のゼロコロナによって命が失われてしまい心が痛い。このような行為は多くの人々を勇気ある行動に駆り立てている。心ある中国の人々の勇気に最大限の敬意を表する」と述べた。

選挙と立憲主義を求める参加者(WenliangWang/大紀元)

10人が死亡した新疆ウイグル自治区ウルムチ市のマンション火災をきっかけに、上海や北京など中国各地で、政府の新型コロナウイルス対策への抗議活動が起きている。同様の活動はすぐに海外にも波及、米国の名門大学や中国大使館前で講義が行われている。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は29日、中国での抗議活動について、参加者が身体的な危害や脅迫を受けるべきではないとの見方を示した。「抗議参加者がいかなる形でも身体的に傷つけられたり、脅迫されたり、強制されたりするのは見たくない」と述べた。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。