中国では11月下旬、厳しい行動制限を強いる新型コロナ政策めぐって異例とも言える大規模な抗議活動が勃発した。反共活動家のトレバー・ルードン氏は、西側諸国が抗議により強固な支持を示せば、一党独裁体制を敷く「中国共産党の崩壊を後押しできる」と語った。
ルードン氏は29日、エポックタイムズの姉妹メディア「新唐人」とのインタビューで「中国国内の人々が西側から大きな支持を得られれば、抗議活動を継続することができる。そうすれば、中国共産党は終焉を迎えるだろう」と述べた。
首都・北京や上海などで起きた新型コロナ政策に対する抗議活動では、多数の市民が路上に出て、中国共産党を批判した。参加者は白い紙を掲げ、当局への反意を示した。日本や米国などでは連帯を示す集会が開かれるなど、海外でも支持する動きが広がっている。
いっぽうで、ルードン氏は支援の声が十分でないと指摘する。「多くの政治指導者が中国共産党に妥協しているため、控え目な批判しかできていない。全く批判していない場合もある」と述べた。
米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は28日、抗議活動について「平和的な抗議を行うことは認められるべき」と発言したが、中国当局を直接批判することは避けた。バイデン大統領は習近平国家主席と11月14日に行った米中首脳会談で、両国関係の緊張緩和に取り組むことで一致している。
さらにルードン氏は、国民の反発の強まりは「『中国共産党の政策が最善の道だ』という党のシナリオが崩れつつある」ことを示していると指摘。
「全体主義政権に対して、人々が命がけで街頭に立つということは、彼らが真の勇者であることを物語っている。弾圧や嘘、処刑、迫害、毛沢東主路線にはもううんざりし、抗議を自由を勝ち取るためのチャンスと見なしている」と述べた。
西側諸国は人権を踏みにじる中国共産党の崩壊を後押しするため、「中国国民を道徳的、政治的、経済的などあらゆる面で支援するべきだ」と強調。「彼らの戦いは我々の戦いでもある」と語気を強めた。
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