米政府、中国への半導体輸出規制を一段と強化=米メディア

2022/10/05
更新: 2022/10/05

米メディアによると、バイデン政権は早ければ6日(現地時間)、中国を念頭に新たな半導体輸出管理規制を発表する予定だという。中国企業は今後、高性能スーパーコンピューティングを構築するための技術を入手できなくなる。

米経済金融誌「バロンズ」4日の報道では、ホワイトハウスはすでに政策の制定に高官を複数任命したという。

米紙ニューヨーク・タイムズによれば、新措置では、スーパーコンピュータなどが稼働する中国のデータセンターは、米国製マイクロチップを購入できなくなる。中国の大学や研究機関、またアリババ集団やテンセントなどハイテク大手が影響を受ける。

米国の中国問題専門家はニューヨーク・タイムズ紙に対し、「米政府は半導体と半導体製造技術のサプライチェーンに関して、中国と分離する動きを見せている」と述べた。半導体と半導体製造技術は「兵器や他の軍事用途にとって重要であるからだ」。

米戦略アドバイザー会社、オルブライト・ストーンブリッジ・グループ(ASG)のポール・トリオロ(Paul Triolo)副社長は、中国の米国技術へのアクセスを巡る今回の輸出管理措置は「おそらく最も強硬だ」と指摘し、「しかも、10月16日から始まる中国共産党第20回党大会の前という、中国指導者にとって敏感な時期に発表する」とそのタイミングにも注目した。

ホワイトハウスと米商務省は米メディアの取材に応じていない。

米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は、半導体大手のNVIDIAやAMDなどは9月に商務省から、人工知能(AI)技術に使われる最先端半導体の中国輸出を禁止するとの指示を受けたと報じた。

在米中国人学者の謝田氏を含む一部の専門家は、米政府の新措置は中国企業の米国先端技術の取得を完全に阻止できないとの見方を示した。「日本や韓国などがマイクロチップを生産している場合、中国企業は米国の輸出管理規制を迂回できるからだ」と謝田氏はVOAに語った。

張哲
張哲